コラム
「引きこもり」というコミュニケーション 1
2019年12月27日 公開 / 2021年2月19日更新
家族療法の視点では、「引きこもり」をひとつのコミュニケーションと捉えることがあります。
彼ら彼女らは、誰にどのようなメッセージを送っているのだろうかと探るような介入をしていきます。例えば、「子ども」の行動を捉えようとするときに、家族から切り離して考えることはできません。
「子ども」の行動には、父親、母親、兄弟姉妹、または周囲の大人たちとの関係性が含まれます。
「子ども」単体に、なにか足りないものや病理を見出したりするアプローチは、
常に、彼ら彼女らの本質を見ているのではなく、彼ら彼女らに足りないもの、あるいは親の投影を見言い出すことになります。
親や学校、社会に都合の悪い部分を、取り除く、あるいは、矯正するようなアプローチは、結果的に彼らを、誰か別な人間にしようとする視点になりはしないだろうか?
それは、彼ら彼女らを追い詰めることにつながり、それに危機感を感じていて、「引きこもり」というコミュニケーションをとっているとすれば、それは、
健全なコミュニケーションといえるのではないでしょうか?
家族の中で、「引きこもり」のコミュニケーションは、どんな、メッセージや役割があるのだろうか?
と、家族療法家、セラピストは探索をします。
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