消防、防災に関する困りごとを解決支援（2/3）

総務省消防庁予防課での職務経験が強み

　九州大学理学部を卒業後、公務員を目指して勉強し、2004年、熊本市消防局予防部に入った中野さん。09年からは総務省消防庁本庁予防課で、一般火災予防規制、指導業務、危険物規制の担当者として勤務。計約15年間、消防行政に従事し、その間、東日本大震災、熊本地震が起きたときは、被災地の現地災害対策本部で災害応援も行なってきました。

　転機となったのは38歳のとき。「父が61歳の若さで亡くなったんです。それ以前から、このままずっと行政組織の中にいるのではなく、いつかは独立し、自分の力を試してみたいと思っていたのですが、あと20年も経てば父親と同じ歳になる…父の歳からみれば、人生3分の2がもう過ぎたことになる…などと考えると、後悔することなく自分がやりたいことに挑戦し、いまを精一杯生きることが大切なのではと思ったんです」

　17年いっぱいで退官し独立。20年に防火防災の総合コンサルティングを行う「Nプラスコンサルティング株式会社」を立ち上げた中野さん。

「およそ15年間、国で火災予防規制や危険物規制など防火防災に関する相談、指導を地方自治体や民間企業などに対して行ってきましたので、法令や通知、通達はほとんど熟知しています。そうした経験を強みとして生かしながら、施設の維持管理はじめ、消防法に即した改善策の提案まで、防火防災に関することで悩みを抱えている方々のお役に立ちたいと思っています」と話します。

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