マイベストプロ山形

コラム

東芝の迷走について

2021年7月1日

コラムカテゴリ:ビジネス

 また東芝が大変なようです、先日の株主総会で、永山取締役会議長の再任案が否決されるという事態に至りました。昨年の定時総会に関して経産省と共同して一部の株主に不当な圧力をかけたとして問題になっている点について十分な理解が得られなかったようです。氏は東芝の経営体制の再構築やガバナンスの見直しを推進すべき立場にあっただけに、東芝はますます迷走を続けそうです。総会で選出されたばかりの取締役の一人が即日辞任するといったことも事態に拍車をかけています。
 思えば原子炉関係の不正会計事件に始まり、東芝はその経営資源を次々と失い急スピードで転落の一途をたどってきた感があります。15年ほどですが在籍した1OBとしては非常に悔しい思いをしています。退屈な話になるかもしれませんが、少々思い出話を聞いていただければと思います。
 私が東芝に在籍したのは90年代から2000年代にかけてです。入った頃はまだバブルの余韻もあり半導体も調子よく電子立国日本ということで、その後の大変な世代には申し訳ないですがまあ良き時代でありました。私は就職を決めるとき元々素材系メーカーの研究職をと思っていたのですが、当時の就職担当教官から「君は素材系の体育会的な雰囲気に入るには線が細いのでやめた方が良い。電機メーカーを薦める。電機でもNEC、富士通、日立のような厳しいところは君に向かないだろう、東芝がお薦めだ」と言われて推薦をもらい就職したくらいで、そのころの東芝にはどことなくおっとりして良い意味で家庭的な雰囲気がありました。まあいっぱいあった行事にはうっとうしくなることもありましたが。そんな東芝も世紀が変わるころからか日本の企業文化の全体的な米英化には抗することが出来ず成果主義になってゆき、一部経営層によってそれがさらに悪い方向に行ってしまった感があります、短期的な成果も重要ですが経営陣にはそれに留まらない長期的な展望に立った経営をと求めるのは求めすぎなのでしょうか?
 また昨今のドタバタの背景には所謂「ものいう株主」との関係性の問題があるように思います。これまで確かに株主の発言は制約されてきた感はあり、その点で「ものいう株主」は悪くないと思いますが、会社は株主の物と言い切ってしまうのはいかがなものでしょうか?私は経営陣、従業員、取引先等を含めたステークホルダー全体にとって良い経営というものがもっと見直されても良いように思います。
 今東芝は将来的な経営の柱を見出せず難しい状況です。一刻も早く良い水先案内人が現れてくれることをOBとして願ってやみません。

  古瀬行政書士事務所の会社設立御相談ページへ 

この記事を書いたプロ

古瀬一幸

依頼者の思いを生かす行政手続きと書類作成のプロ

古瀬一幸(古瀬行政書士事務所)

Share

古瀬一幸プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
023-641-5923

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

古瀬一幸

古瀬行政書士事務所

担当古瀬一幸(ふるせかずゆき)

地図・アクセス

古瀬一幸プロのコンテンツ