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杉原賢磁

快適・安心な家づくりのプロ

杉原賢磁(すぎはらけんじ)

すぎはら建築工房

コラム

必ずあったかい家になる3つのポイント---その3

温熱

2017年10月23日

これまでに

      寒い家は、健康に良くないし、快適でないし、光熱費もロスする
     
      あったかい家は、健康寿命を伸ばす

      だから、必ずあったかい家にするために、

      断熱性能と気密性能を確認しよう (Ua値・C値)

ということをお伝えしてきました。

今回は、必ずあったかい家になるポイントの3つ目、最終回です。

まずはクイズから。
あなたの目の前に、こんなお家と敷地があります。


あなたなら、この家を、敷地にどう置きますか?

玄関と道路の位置が良いように?
ベランダが南に向くように?
なぜそう考えました?
洗濯物がよく乾くように?
そうですよね~
自然に、そういうことを考えますよね。

このクイズで気がついていただきたかったのは、
まったく同じ「家」でも、置き方によって、住み心地が変わってくる
ということです。

これまでは、断熱性能と気密性能についてお伝えしましたが、
これらは、敷地に置く向きとは無関係で、
地面と切り離された、「家」という建物としての性能だけの話です。

実際には、地面に建つことになるので、方向も関係してきます。
つまり、どんなにUa値やC値がバッチリ!の家でも、
周りの環境をどの程度活用できるかは、
どういう向きに置かれるかによるのです。

たとえば、
冬の南面の窓には、1㎡あたり最大900Wの熱量がはいってきます。
一般的な掃出し窓が南面にあれば、

こんなストーブが、3.8台も、
タダでついているのと同じことになります。

エアコンの効率がどんなに上がっても

お日様のエネルギーには到底かないません。
こんな自然の恩恵を利用しない手はありませんよね。

さらには、窓を一つ、つけるとして、
家の、どの面の、どの高さにつけるか、によって、
同じ窓でも、価値が変わってきます。

家の中へとりこめる日射し
家の中をとおりぬける風
家の中から見える景色
外から家の中への視線
etc.

同じ窓、どこにつけようと費用は変わりませんから、
同じ費用なら、最も価値の高いところへつけたいと思いませんか?
これをかなえるのが、パッシブ設計です。

家をとりまくいろいろな条件、
太陽の動き、気候、風向き、季節、時間帯、隣地の建物の状況など、
こうした条件を変えることはできませんが、
それらを最大に活用できるように建築設計を工夫することはできます。

それを、建築地の緯度経度、建物の配置、なども考慮してシミュレーションし、
生活するために必要なエネルギー消費量を計算し、比較・検討ができます。

例えば、ある住宅について、年間とおして20~27℃で生活するという条件で、
年間光熱費という形でのエネルギー消費量をシミュレーションした例です。

設計内容に基づいて、数値で必要なエネルギーが出ますから、
比較検討ができるのです。

道路の関係で、一番条件の良い南側にリビングを持ってこれないケースや
ベランダは洗濯物干しと違う目的で使うので南面にとらないほうがよいケースなど、
個別の事情がからんできますので、一般論では片付けられないのが家づくりです。

だからこそ、個別にシミュレーションして、比較検討、最適化することが、
太陽の恵みを活かした、あったかくて省エネな家、
本当に満足度の高い、建ててから後悔の少ない、住まいづくりに欠かせません。


【今日のおさらい】

パッシブ設計で、自然のちからを味方につけよう!

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