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高須佳美プロのご紹介

セルフイメージアップから、まちの景観デザインまで。色と香りで「心地いい」を提案。(3/3)

「くゆら織」では、自由な素材を想いのままに織りこんでいる

見えない部分こそが、人生を輝かせる。「くゆら織」が教えてくれた、生きるということ。

 そんな高須さんがライフワークとしている表現活動が「くゆら織」。「『くゆる』は、香りが心地よい調和感を生み出すという意味。そんな調和を織物で表現したいと思ったんです。織りこむのは、桜の枝やガラス、金属、ビニール、植物糸、新聞紙、赤ちゃんの頃の着物、江戸時代の古布、オートクチュールのドレス糸と、とにかく自由。四季の移ろいや私自身の心の移ろい、それを想いのままに織りこんでいます」。繊細で大胆、時には胸を締めつけられるような儚さも感じる織。既成概念にとらわれない作風は人を引き付け、海外でも受賞を重ねています。

 魅力のひとつは、普通は見せない経糸を敢えて見せていること。「織物は経糸と緯糸の交差で成り立ちますが、表に色として見えるのは緯糸の存在だけ。私はこの見えない経糸こそ大事にしたい。輝いている人が、実は陰で凄まじい努力や忍耐をしたり、裏で支えてくれる人がいるから自分の幸せがあったり。見える部分と見えない部分が日々織りなされて人生になる。織って、生きることそのものだなと」。カラフルでハーモニックな作品は、ジャンルを超えて毎日を全うする高須さんの生き方に通じます。

 最近では、QOL(クオリティオブライフ)活動としてサロンセミナー「くゆら倶楽部」を開催。日本人の美意識や季節感を大切にし、色や香り、食、美容健康、五感の癒し、花、トレンドな体験や製作を通しセンスアップや自身の魅力の再発見をします。高須さんは癒やしのスペシャリスト、作家としてこれからも心地いい空間を創り出します。

(2021年1月 更新)

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