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コラム

農林水産分野における知的財産研修(その2)

知財諸々

2017年4月12日

今回は、地理的表示(GI)保護制度についてご紹介したいと思います。

「地理的表示保護制度」というのは、
GI制度とも呼ばれ、品質、社会的評価、その他の確立した特性が産地と結び付いている産品(農林水産物や食品等)について、その名称(地理的表示)を知的財産として保護する制度であり、農林水産省により運用されております。

本制度で保護される「地理的表示(Geographical Indication)」とは、農林水産物・食品等の産品の名称で、その名称からその産品の産地を特定でき、その産品の品質等の確立した特性が当該産地と結び付いていることを特定できるものです。
このような産品名称が「地理的表示(GI)」として農林水産省に登録されるわけです。そして、登録されたGI、即ち、産地と産品の特性との関係を示す名称に関して、他の産地の産品に使わせなくすることができます。

一方で、経済産業省(特許庁)により運用されている「地域団体商標制度」があります。
本制度も地域名と商品(役務)名とからなる商標を保護する制度であるため、GI制度と似ています。

しかしながら、GI制度は、少なくとも次のような点で地域団体商標制度と異なります。

(1)産品の名称だけではなく産品の特性や生産方法も登録される。
 この点、産品の特性や生産方法が登録されない地域団体商標とは相違します。
 登録された品質基準が守られるように団体が管理する必要があり、その管理状況が国(農林水産省)により定期的にチェックされるようです。つまり、GI制度によれば産品の品質等も担保されることになります。

(2)不正使用に対して国が取締りを行う。
 この点、商標権者が自力で対応しなければならない地域団体商標とは相違します。

(3)海外で登録しなくても、国際協定などが締結されれば海外でも同様な保護を受けられる可能性がある。
 この点についても、保護を受けたい国ごとに権利化をしなければならない地域団体商標とは相違します。

つまり、
GI制度は、国の管理の下、産地である地域が一体となって特産品のブランド価値を守る公益的側面の強い制度であるのに対して、
地域団体商標制度は、事業協同組合等の特定の団体が自己責任下で名称を独占使用して当該団体のブランド価値を守る私益的側面の強い制度である言えます。

地域の特産品に係るブランド価値の保護を図る際には、両制度の違いを理解しつつ、
生産・加工状況、生産者・加工者、名称と産品との関係性などを的確に把握したうえで、
どちらかの制度を利用可能か、あるいは、両方の制度を使い分け可能か、他の知的財産権を得るか等
十分に検討する必要があります。

以上です。

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