40年以上に渡り環境問題に取り組む土壌汚染対策のエキスパート（2/3）

土壌汚染対策に関する様々な経験をもとに起業に至る

八巻さんは大学生の頃から既に、環境問題に携わる仕事を希望していたそうです。大学を卒業後は水専門メーカーに就職し、水処理に関わる事業に就きました。次の大手化学メーカーでは、環境問題対策の業務に従事。そして平成4年に、清水建設株式会社から入社の誘いを受け転職することになるのです。実は当時の清水建設は、土壌対策分野の業務を拡大していた最中で、その分野で評判の高かった八巻さんに入社の誘いが来た、という理由がありました。

その後、H15年に「土壌汚染対策法」が施行され、それまでは「土壌汚染対策指針」しかなかった土壌汚染問題に関して、初めて法律が適用されるようになりました。八巻さんは、新しくできた法制度に関するコンサルティングやセミナー、本の執筆などの専門的な業務にも多く携わりました。

また、八巻さんは土壌汚染の調査、対策、浄化工事を担当し、事業部長として「シミズの土壌浄化」プロジェクトを全国展開し、日本の環境美化推進の立役者の一人にもなりました。さらに近年では、東京都豊洲の「豊洲新市場土壌汚染対策工事」の工事長に就任し、築地市場移転のための土壌浄化工事を、中心的存在となって行いました。

このように土壌汚染対策に関する様々な経験を積んだ八巻さんは、H24年の定年退職を機に現在の起業に至るのです。

＜次ページへ続く＞

【次ページ】日本だけではなく、中国・アジアの環境美化に貢献する企業を目指して

次のページへ