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浅賀桃子

働く人のメンタルヘルスを支えるカウンセラー

浅賀桃子(あさかももこ) / 産業カウンセラー

ベリテワークス株式会社

コラム

現代型うつへの基本対応

2018年6月16日

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

現代型うつの症状の基本を知り理解する姿勢を

「現代型うつ」は病名ではなく、うつ病と明確に分けるために作られた総称用いられますが、一般的には症状の正しい知識や症状に対する理解が進んでいるとは言い難い状況です。
「現代型うつ」の症状は、特定の状況にのみうつ状態に陥る点や、週末や休日には症状が出ず活発になるなど、第三者からみると仕事をさぼっているとか、病気のフリをしているのではないかとか言われがちです。
こういった周りからの誤解は、本人を追い込み治療が遅れる原因にもなりかねません。
周囲が正しい知識を持ち、症状を理解して支援体制を整えることが重要です。

現代型うつの特徴と対応方法

現代型うつの特徴は、気分が落ち込む、興味や喜びの喪失があるものの、特定の場合に限ってそういった症状が出ます。
自分の好きなことばかり活動的になりがちで、まわりが叱責したり、無理やり出勤させるような行動はNGです。
安全配慮義務の観点からも、担当主治医や産業医の意見、指示に従って対応することが求められます。
また、うつ病ではありませんので、「うつ病の対応マニュアル」に沿った対応も本人を傷つけてしまう原因にもなりますので、まずは本人をよく理解しようとする姿勢が重要です。
現状は明確なメカニズムや治療法などが無いことも対応を複雑にさせる原因になっています。

会社全体で取るべき対応とは

症状としては、うつ病ともそうでないとも取れる場合が多く、主治医でも判断が難しいのが現状です。
そのため、会社として対策は十分にとっておくことが必要でしょう。
まず、新型うつの理解を深めるためにセミナーや研修を実施し、遅刻や欠勤に対する就業規則の見直しを行います。
職場での感情的な不満や人間関係については、会社全体が対応策を検討する方が良いでしょう。
また、本人に対しては、うつ病や現代型うつとして特別に扱うのではなく、あくまでも自然に接することが重要ですし、仕事の評価も平等に行う必要があります。
仕事上の失敗に対しても、きつく叱責するのは逆効果になることが多いので、本人が悪いという言い方ではなく、客観的にどうすると良かったのか、あるいは次にどうすれば良いのかを伝えるようにした方がスムーズに進むようです。
会社として現代型うつの対応策には非常に苦慮するところですが、主治医や産業医の意見を聴きながら、本人の生活リズムを取り戻し、安心して勤務できるような環境づくりを心掛けることが大切でしょう。

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