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浅賀桃子

働く人のメンタルヘルスを支えるカウンセラー

浅賀桃子(あさかももこ)

ベリテワークス株式会社

コラム

メンタル不調による休職者にかかるコスト

メンタル不調によって効率ダウン

メンタル不調は働いている人の能力に非常に大きな影響を与えます。
メンタル不調には程度がありますが、より大きなものになると心身疲労、疾病などが原因で欠勤しがちになったり、遅刻、早退など突発的に業務に穴を空けるような事態になったりもしてしまいます。
チームの人員が突然欠勤した時の大変さは多くの人が経験していることでしょうが、チームのみならず、企業全体としてもそういった人が多く勤務するような状況は効率が良いとは言えません。
また、あまり知られていないことですが、メンタルが不調の状態では、同じ仕事をするにしても頭や体が働かずに生産性が低下してしまいます。
結果としてストレスの多い職場での業務効率は非常に悪くなってしまいます。

アブセンティーズムとプレゼンティーズムを理解して予防する

アブセンティーズムは働いている人がメンタル不調によって離職率が高まったり、休職したり、または通院、体調不良等による偶発的な欠勤が増えることを意味します。
一方のプレゼンティーズムとは、出勤していてもメンタル不調により仕事に集中できず能率が落ちてしまっている状態を意味します。
いずれの場合も企業にとっては労働力の生産性コストを伴うものですが、米国の研究では後者のプレゼンティーズムの方が企業により大きな生産性コストがかかるという研究結果を出しています。
特にうつ症状のある場合、腰痛がある場合、疲労が蓄積されている状態などは生産性が大きく低下してしまい、就業時間中の労働に対して大きな影響が出るとされています。
アブセンティーズムのように欠勤や離職で終わる場合のコストはわかりやすいですが、プレゼンティーズムの生産性コストは多くの人に影響を及ぼすので注意が必要です。

メンタル不調による生産性コストより予防にかけるコストの方が小さい

メンタル不調によって日々の仕事の効率が低下するプレゼンティーズムは継続的に長期的に生産性コストを高めることになります。
一方の休職や欠勤を伴うアブセンティーズムはチームとしての生産性コストを高める原因となります。
場合によっては損害賠償請求されることもあり、リスクは非常に高いと言えます。
いずれにしても逸失利益は大きいでしょう。
それに比べると職場環境の改善やメンタルヘルスに対策に係るコストは非常に限定的です。
長時間労働者への定期的な医師の面談や、過重労働対策、職業性ストレス簡易調査の実施や職場環境の改善を行うことで生産性コストが下げらますし、労働者一人一人の生産性の向上が期待できます。
メンタル不調による生産性コストを考えると、事前に予防対策をする方が労働者にとっても企業にとってもメリットが大きいと言えるでしょう。

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