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コラム
ストレスレベルが高すぎても低すぎても生産性がおちる理由
2015年4月9日
ストレスには「良い反応」と「悪い反応」が存在する
そもそもストレスとは、ある出来事や状況から生まれる刺激に対する反応ですので、良い出来事や状況から生まれるストレスもあれば、悪い出来事や状況から生まれるストレスもあります。
例えば、仕事やスポーツをしている時で、何らかの行動が認められた時や達成された時に、身震いするような反応が現れたり、胸が熱くなったりすることがありますが、これらは一つの刺激に対して「良い反応」が出た状態だと言えます。
一方で、拒絶的な出来事、例えば仕事やスポーツで失敗したり叱責されたりした場合に現れる不安や怒り、動悸などは「悪い反応」だと言えます。
これらはいずれもストレスによって現れる反応ですが、その効果は大きく異なります。
心理学者ロバート・ヤーキースとJ・D・ドットソンが発見した法則
ストレスと学習やパフォーマンスの関係についての研究があります。
ヤーキースとドットソンはネズミを使って学習能力とストレスの関係について研究し、ある法則を発見しました。
研究方法はネズミに「白と黒」の目印を区別するように学習させるというものです。
それぞれのネズミに同じ学習させますが、区分を間違えた時に程度の違う電気ショックを与えて学習能力の差を検証しました。
検証の結果、電気ショックが弱いものより適度の電気ショックを流したネズミの方が学習能力は高まり、それ以上に強い電気ショックを与えたネズミの学習能力は低下するという結果が出ています。
これをヤーキース・ドットソンの法則と言い、適度な刺激は生産性を向上させると定義しています。
適度なストレスを利用してより生産性を高める
適度なストレスがどういったものかは、個人差ももちろんですが環境にも課題にも左右されるようです。
例えば、難易度の高い課題に立ち向かうときは強いストレスを感じた状態で挑んでも生産性は上がらず、逆にリラックスした状態で挑むと生産性が上がります。
スポーツなどの大事な場面で「リラックスして!」と声掛けをするのは合理的だと言えます。
一方で課題がやさしい場合は強いストレス状態で挑んだ方が生産性は上がります。
仕事で単調なものはダラダラ時間をかけてやるより、期限に追われている時の方が作業への集中力が増すという人が多いのではないでしょうか。
ストレスの特性を理解し、良い反応を使い分けることができれば、自分自身の生産性もチームでの生産性も向上させることができるでしょう。
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