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上野誠

10年のFP実務経験を持つ行政書士

上野誠(うえのまこと)

うえの行政書士FP事務所

コラム

万一のときのことを考えて「障害年金」についても知っておきましょう

ライフプラン

2018年5月31日

こんにちは。
練馬区の行政書士・ファイナンシャルプランナー上野誠です。

先日日本年金機構が障害基礎年金の受給者約1000人の方に対し支給の打ち切りを検討している旨の報道が毎日新聞などで伝えられました。
審査手続きの変更などが理由のようですが、特に障害をお持ちの方々にとってはライフプランにも大きな影響を与える可能性もありえるお話しで、いささか気にかかるところです。

一方でこの障害年金の制度はもしもの時の備えであるにも関わらず、普段お仕事などをされているみなさんに理解されているとはいいがたいところかもしれません。
今日はごく簡単にですがこの障害年金についてお話しすることにします。

障害年金の受給資格

そもそも障害年金は年金に加入している「被保険者」、つまり働くみなさんは保険料を納付して年金に加入しているわけですが、この「被保険者」が病気やケガが原因で障害を負ってしまい回復が難しくその症状が今後も改善されないような状況となった場合に支給されるものです。

ではこの障害年金の受給資格はどうなっているのでしょうか?
一般的には特に重要とされる要件が3つあります。
余談ですがFP試験のテキストにもよく出てくるところでもあります。
さて3つの要件ですが、
①初診日
②障害認定日
③保険料納付
です。

①の初診日。
これは先ほどお話した障害を負うこととなった原因の病気やケガをお医者さんではじめて診療を受けた日のことです。
この初診日がなぜ重要かといえば次の②障害認定日に影響を与えることになるからです。

②障害認定日は①初診日から1年6ヶ月を経過した日か1年6ヶ月以内に症状が固定した日が該当します。
そしてこの②において障害の重さがどのくらいになるのか、国の定めによるいわゆる「障害等級」に沿って障害の認定がなされることになります。
「障害等級」は1級~3級までとなり1級がもっとも重いものになります。
1級は言ってみれば常に介助を必要とするような状態です。
なおこの「障害等級」はいわゆる「障害者手帳」に記載されている等級とは必ずしも一致しない点にご注意ください。

今回の報道では例えば冒頭の毎日新聞2018年5月29日6:30配信記事によれば「障害の程度が軽いと判断して支給打ち切りを検討していることが判明した。」と伝えられています。
「障害の程度」という言葉が出てきていますが、この判断については先ほどの「障害等級」ごとの障害の状態によって判断されることになります。

最後に③の保険料の納付という要件です。
これについては日本年金機構のホームページの記載を引用することにします。

  「(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、
     保険料が納付または免除されていること
   (2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料
     の未納がないこと」
   (日本年金機構ホームページ内「障害年金」に関するページの「障害基礎年金」の項より引用)

いろいろ書かれていますが、特に(2)の要件に注目して初診日の前々月から1年前にさかのぼって保険料の未納がなければ障害年金の受給資格があるということになります。

障害基礎年金と障害厚生年金

さて先ほどから「障害年金」と一言でくくっていますが、冒頭「障害基礎年金」という言葉を出しています。
実は「障害年金」にもいわゆる老後の年金と同じように「基礎年金」と「厚生年金」とがあります。
すなわち「障害基礎年金」と「障害厚生年金」です。

まず「障害基礎年金」ですが、先ほどの3つの要件のうち、②の障害認定日において「障害等級」の1級もしくは2級に該当していることが要件となります。
先ほど「障害等級」について触れた際に1級から3級まであるとお話ししましたが、障害基礎年金については3級では受給要件を満たしませんのでご注意ください。

「障害厚生年金」については厚生年金に加入中で65歳未満の場合が支給要件となります。
注意点は「障害基礎年金」と違って「障害厚生年金」は障害等級3級まで対象となり、また3級よりも障害が軽度である場合に障害手当金という一時金が支給されることになっている点です。

このように障害年金にも「基礎年金」と「厚生年金」が存在する上、老後の年金と同じように厚生年金に加入している方のほうが手厚い印象を受けることと思います。
逆に自営業などで厚生年金に加入されていない方は万一の場合に「基礎年金」のみの受給となりいささか心もとないところもあるでしょう。
いわゆる所得補償保険の加入などを検討して万一の事態に対する備えを厚くすることを考えることも一案です。

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