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上野誠

10年のFP実務経験を持つ行政書士

上野誠(うえのまこと)

うえの行政書士FP事務所

コラム

「医療保険」「ガン保険」の加入に関する注意点

ライフプラン

2017年12月10日

こんにちは。
練馬区の行政書士・ファイナンシャルプランナー上野誠です。

前々回は高額療養費制度について、前回は医療費控除についてお話ししました。
今日はその二つを受けて医療保険やガン保険の基本について簡単に触れておきます。

医療保険の基本的な仕組み

医療保険はその名のとおり「医療」に関する保険、つまり病気やケガに備える保険です。
病気やケガで入院した際、または手術をした際に給付金を受け取ることができます。
死亡保障に関して備える保険ではありません。
したがって被保険者が亡くなった時でも死亡保険金といったものはないもしくは少額であることが基本的な仕組みです。

私も一つ医療保険には加入していますが、これは以前の事業所で加入していたもので、退職時に解約しないでしばらくそのまま持っておこうと思ったものです。
さて私が契約しているこの医療保険の死亡保険金は50,000円となっています。
確かに少額ですよね。

医療保険のメインはあくまで病気やケガで入院したときに1日あたり5,000円とか1万円とか契約金額×入院日数分のお金がもらえる、というところにあります。
私がFPの勉強をしていた10年以上前は俗に「4日免責」なんていって入院後5日目から給付されるなんてことが多く、そのため初日から支払うケースでは短期入院の特約などをつける形になっていました。
しかし最近は初日からきちんと入院日数としてカウントされるようで、私の加入している保険もパンフレットに「日帰り入院から保障」と書いてあります。
ただ1回の入院の限度日数や通算の限度日数などもあるので、確認してみるといいでしょう。
とはいえその日数を使い切るケースも少数かなとは思います。
1回の入院で1か月をこえる入院をするケースはよほどの重い症状でないかぎりは少ないのではないでしょうか。

傷病別在院日数の目安は?

最近は特に入院日数を減らすような傾向が医療機関にあるといわれます。
一つの参考ですが、厚生労働省の平成26年患者調査の概況によれば、平成26年9月中の全国の退院患者の平均在院日数は病院の場合33.2日となっています。
この調査は3年に一度行われているものですが、病院の平均在院日数は平成2年から回を追うごとに減少しています。

またこの調査の「傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」によれば、例えば35~64歳の方の高血圧性ではない心疾患の方の平均在院日数は9.0日、悪性新生物については15.4日となっています。
もちろん先程の年齢層においても「傷病分類別」の「精神及び行動の障害」「神経系の疾患」では50日を大きく超えるような平均在院日数になっていますが、同一年齢層においてそれ以外で一か月以上の平均在院日数を数える傷病は、結核が65.2日、脳血管疾患が46.9日、慢性腎不全35.0日の3つになっています。

もちろんこの患者調査だけで入院日数の実態がわかるわけではないのですが、参考としてこういった資料も知っていただいた上で、前々回お話ししたように高額療養費制度の利用と現金の蓄えを考慮にいれて医療保険の加入を検討していただきたいところです。
他にも様々な特約がついていたりしますが、本当に付ける必要があるものなのかもあわせて考えるようにしましょう。

なお先程の厚生労働省の資料のリンク先をご紹介しておきます。
厚生労働省ホームページ「平成26年(2014)患者調査の概況 3 退院患者の平均在院日数等
(リンク先はPDFでひらきますのでご注意ください。)

ガン保険の注意点

以前から医療保険と比較してガン保険は加入をすすめる意見が見受けられます。
ガンは治療や入院、再発のケースなど診断されてからも長い戦いになることが多く、その間の金銭的負担をカバーするのに大切だと思う方が多いからでしょう。

やはり私事で恐縮ですが、医療保険はさきほどお話したように事業所の関係で入っていたものでしたが、ガン保険については自分で積極的に入りました。
これは私の父方の祖父は胃ガンで亡くなり、母方の祖父は肺ガンで亡くなっていることが理由です。
そのためガン健診も毎年受診しております。

ガン保険はご存知のとおりガンになったときに備えた保険商品です。
本的にはガンになったと診断されたときに給付金が、入院すると日額10,000円などの給付金が、手術すると1回の手術の種類によって10万円、20万円、40万円とかの給付金が、それぞれ出てくる仕組みです。
入院日数には基本的に制限がなく、また特約によっては入院後の通院にも給付金が支払われたり、最近では先進医療を受けた場合の給付金が支給されたりすることもあります。

さてガン保険でわかりにくいのは「悪性新生物」と「上皮内新生物」という言葉です。
証券などに「約款を読んでください」的に書いてあるのですが非常にわかりにくい表現になっていることが多いです。

いろいろな本を読んだり保健会社のHPを閲覧したりすると、上皮内にガンがとどまっているケースが「上皮内新生物」で、ステージゼロとか初期とかとりあえず転移する可能性がとっても低い状態でのガンという意味合いのようですね。
一方「悪性新生物」、こちらはいわゆる「ガン」で「基底膜」なるものをこわして細胞の奥に達しているようなイメージでしょうか。

ただガンの内容もさることながら大切なのは、ガンの状況によって取り扱いが違う、つまり「上皮内新生物」では給付金が出なかったり、「悪性新生物」よりも金額が低くなったりするケースがある商品も存在するということです。
実際私の加入しているガン保険では「上皮内新生物」の給付金は、「悪性新生物」の給付金の半分になっています。
このあたりガンと診断されれば全部同じ額が出るわけではない、ということを理解してガンの診断がされた場合は保険会社に早めに相談するようにしましょう。
また加入を検討される方はこの違いも認識しておいていただくことも大切なことです。

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