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磯部優子

お茶を通してくらしを豊かにし人の縁を結ぶ中国茶講師

磯部優子(いそべゆうこ) / 中国茶紅茶教室講師

香茶苑

コラム

上巳節と桃

2019年2月19日

テーマ:中国 暮らし 

コラムカテゴリ:くらし

暦は雨水を迎え、水温むころとなりました。
空気が和らいで
木々や葉がやさしい雨に潤されています。

仙桃の蓋碗

3月3日上巳節について紹介させていただきます。

上巳とは、陰暦三月初めの巳の日が上巳という節句となり
禊祓えをするようになりました。
この慣わしが日本に伝わり「お雛様」となったといわれています。

桃の蓋碗

また桃の節句といわれますのは、
いにしえより桃は五行の精として邪気をを祓うといわれ、
桃は、その字から兆しを持つ木であり、
未来を予知し魔を防ぐ魔除けの木とされ
吉祥文様のひとつです。

七福神の壽老人の杖も桃の木なのだそうです。

桃饅頭

小説「西遊記」の中で
女仙西王母の蟠桃会で孫悟空が仙桃を食べてしまう場面。
桃が魔除けの花であり、不老長寿と結びつく実であると
様々な説話に神秘的に描かれています。




流觴曲水の宴の折、東晋の王義之により書かれた「蘭亭序」、
6世紀ごろ、南朝梁の宗懍が著した「荊楚歳時記」に書かれている悲しい出来事を悼むことから
水辺で酒を流し、禊したことに由来した話。

上巳節にまつわることを思いつつ
愛らしい桃の色から春の訪れを感じていただけましたら幸いです。

この記事を書いたプロ

磯部優子

お茶を通してくらしを豊かにし人の縁を結ぶ中国茶講師

磯部優子(香茶苑)

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