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女性が相談なく突然辞める理由

2020年3月12日 公開 / 2020年4月7日更新

テーマ:メンター

コラムカテゴリ:ビジネス

最近読んだ本で、私の中でヒットだった本。
それが、「女性の視点で見直す人材育成」by 立教大学教授の中原淳先生。

ご存知の方が多いかもしれませんが、人材開発や組織開発を専門とされている方です。
私もお目にかかったことがありますが、とても気さくな、素敵な方でした。

この本は、「誰もが働きやすい職場づくり」、というテーマがベースにあり、そのとっかかりとして、一番メジャーなマイノリティーである女性の働き方に関して書かれています。

この本の特徴は、男女合わせて7000人超のデータを用いて解説がされていること。
男女どちらの視点に偏るでもなく、データをもとに男女の考え方の差が書かれていることです。
また、イラストも多く、「あるある」な対話をベースに何が理由で齟齬が生じたのか、等が解説されており、職場での対応方法等が具体的に書かれています。
必読本と言っても良いほど、説得力があります!

ワーママの90%はヘルプシーキング出来ていない


本の中で色々印象的なことはありますが、研修で今度是非、ネタとして使おうと思ったデータがあります。
それは、「周囲に協力を呼び掛けているワーママの比率」のデータ(n=500)です。
実に90%のワーママが「ヘルプシーキング(周囲に支援を求める)ができていない」と回答しています。

実は、私もこのヘルプシーキングがとても苦手で、相当悩みました。
協力を惜しまない、素晴らしい上司や同僚ばかりの職場だったにも関わらず!です。
ヘルプシーキングしたくても出来ない時というのはどういう状態かというと、上下左右、どこを見ても精神的にも時間的にも余裕がなく、でも仕事は山ほどあり、本来ならやりたいとも思っており、溢れる寸前の表面張力で何とか保っている状況で、声も上げられなく、必死で持ちこたえている絶望的な状態のことです。
そして、今、この仕事をしていて、同様に悩む方にも沢山出会います。

ヘルプシーキング出来ない5つの理由


データに基づく解説は本に譲るとして、当事者でもあった私が思う、
ワーママがヘルプシーキング出来ない理由は以下の5つです。

1. すでに十分職場に迷惑をかけている
ワーママは、子どもの発熱、呼び出し等ですでに出産前よりも多くの休暇や遅刻・早退をしています。ただでさえフォローをしてくれているのに、自分のことで、さらに周囲に迷惑をかけるなんて、できないと感じます。

2. 自分の能力が低いことが原因と思う
真面目で頑張り屋であればあるほど、「この仕事が処理できないのは自分の能力が低いからだ」と自分を責めがちです。そうなると、私がもっと効率的にやれば終わるのかもしれない、〇〇さんだったらこなせるだろうに、私は・・・と自己否定に走り、抱え込んでしまいます。

3. ヘルプを受けてくれそうな人がいない
職場を見回しても、余裕がある人なんてもともといない。せっかく頑張って定時に帰っている人にお願いしたら、その人の努力が無駄になってしまう。職場はみんな先輩ばかりで、私がやっている仕事を頼むなんて恐れ多くて言えない。頼みたい人はいつも同じになってしまう。
また、そもそも、私が人に仕事を頼む権限なんてない・・・と、誰にどうやってヘルプを頼むのか、そのスキルがない場合があります。

4. 頼る時間が勿体ない
仕事のヘルプをお願いするには、まず上司にヘルプをお願いする内容と、お願いすることになった背景を説明し、了承を得て、人をアサインしてもらい、その人に説明をする・・・という一連の時間が必要です。でも、そこに割く時間が無い(もしくは、その説明をする時間があるなら自分でやった方が早いのかも?)と感じてしまいます。

5. 切り札を切るタイミングなのかが分からない
ヘルプは頻繁にお願いするものではない(と思っている)ため、本当に今が自分の限界なのか。もう少し頑張れば山は越えるのではないか。今お願いしたら、今度子どもが発熱した時に頼みにくくなる(今、鼻水垂らしてるし・・・)等を考えてしまい、結果的にタイミングを逃してしまいます。そうなると、前回どうにかなったし、今回も・・・等と抱え込んでしまいがちです。

いかがでしょうか?

職場における対応のコツ


本来であれば、仕事とは「組織」が行うべきことを分担して「人」に振られているものです。よって、個人が勝手に抱え込んで、結果的に出来なかったり、心が折れて退職してしまうと、会社が損失を負います。
よって、客観的に見ると、ピンチになったら言ってくれない方が困るから!!!と言いたくなるのですが、当事者側からするとなかなか難しいのですよね。

個人的な考えですが、妊娠が決まった段階から、我慢することに慣れてしまったのも理由なのかな、とも思っています。妊娠中は「〇〇してはいけない」が続き、出産後はちょっとしたことも気づかず我慢している(それこそ、自由にトイレに行くことも!)。そんな日々が続いていると、まずは自分を我慢させることが習慣化しているのかな、とも思います。

もし、ヘルプシーキングが出来ていない人が職場にいたら、どうぞ、「困ったら言ってね」ではなく、「手伝えることは何?」「分担できるもの、渡してちょうだい」と言ってもらえたら、と思います。

昨今のコロナ事情により、本当に大切な業務は何か、無駄なことは何かに気づける良いキッカケも生まれているのではないでしょうか。誰しもが働きやすい職場となるために。色々な工夫がされると良いなと思います。
・・・って、まずはコロナが収束することが第一歩ですが・・・

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この記事を書いたプロ

櫻木友紀

外資系&女性管理職育成に強いキャリアカウンセラー

櫻木友紀(Natural Step(ナチュラルステップ))

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