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佐々木良(ささきまこと) / 不動産コンサルタント

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コラム

集客力抜群!外国人が好む古民家を民泊に活用する場合の注意点とは

2019年6月10日 公開 / 2019年6月14日更新

テーマ:空き家対策

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 畳 掃除畳 張り替え

【当記事の概要】
一時期は爆買いなど、主に中国からの観光客による大量の買い物が話題になりました。また、北海道や長野のスキー場では、シーズンになると多くの外国人スキーヤーが訪れています。こうした旅行スタイルもまだ健在なのですが、日本旅行のリピーターは、また違ったスタイルで日本での滞在を楽しんでいます。

リピーター客は、日本ならではの体験を求めて旅をする動きが出てきています。この傾向は、旅行中に宿泊する宿にも当てはまり、旅館や温泉の大浴場が人気です。また、民泊でも、いわゆる古民家を活用する民泊の人気が高まっています。ここでは、古民家を民泊に活用する際の注意点をご紹介します。

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古民家

古民家の魅力とは



そもそも古民家とはどういった建物を指すのでしょうか。実は、この古民家に定義はありません。おおまかにいえば、日本の伝統技法を用いて建てられた、第二次世界大戦前に建てられた民家を古民家というケースが多いようです。

このような古民家が人気なのには、いくつかの理由があります。
まず、自然を感じられるということです。古民家は、現代のような建築資材ではなく、木や土、紙など自然素材を用いています。石やレンガなどとは異なる、自然素材が持つやわらかい雰囲気を感じられることが、外国人にとって新鮮な体験になるのです。

次に、古民家には気密性が低いので、エアコンなどを使用しなくても過ごせる場合があるということです。

日本の夏は暑いですが、最近の住宅のように密閉された家では、熱がこもって耐えられない暑さになります。そこで、エアコンが必要となりますが、古民家はエアコンを使わなくても快適に過ごせる工夫が施されています。通気性がよい簾戸(すだれ)によって風が室内を通り抜けますし、土壁には断熱効果があります。また畳や木は、吸湿性があるので日本の夏特有の湿気をある程度防いでくれます。エアコンなどない時代の日本の建物は、間仕切りが壁ではなく障子になっていて、開け放つことで家の中を風が通り抜け、夏の暑さをしのげる造りになっているのです。

また、古民家は地震にも強いのです。これは、土壁や木の柱などに優れた柔軟性があることや、伝統技法は免震構造を意識した造りになっているからです。
日本の気候環境に合わせて建てられている、古民家ならではの魅力と言えるのではないでしょうか。


なぜ外国人は古民家に憧れるのか



最近のインバウンドのトレンドは、「モノ消費」ではなく「コト消費」に変わってきていると言われています。

買い物中心の旅行から、日本ならではの体験をすることに価値を見出す訪日外国人が増えているのです。

特に、リピーターとして日本に来ている外国人はその傾向が強いといえるでしょう。「伝統的な日本を体験したい」「日本人の普通の生活を体験したい」という訪日外国人のニーズに古民家の宿や民泊、ゲストハウスなどが応えているのです。

古民家は日本での滞在をより積極的に楽しみたい訪日外国人にとって、日本人の価値観や人生観に触れる場になっているのです。


古民家の民泊に活用する際の注意点



こういった流れから、「訪日外国人をターゲットに民泊を始めるのなら古民家だ」と考える方も多いでしょう。しかし古民家を民泊に活用する際は、古民家ならではの注意点も存在します。

まず気に入った古民家物件がみつかったと仮定し、その注意点を挙げていきましょう。

【不動産登記上の問題】
古民家は古い建物です。そのため、何代かの相続を経ているのが通常ですが、相続時に名義変更を行っていない物件もあります。そのため、不動産登記が現状の所有者に変更されていない場合があります。

名義変更が行われていないと、全相続人をたどって、名義変更の承諾を得る必要が生じます。そのため、名義変更に年単位で時間がかかる可能性もあるのです。購入に関して、融資を受けるならば、本人名義にすることが大前提ですので、必ず必要な手続きだと言えるでしょう。

また、未登記物件でも登記を行う際には時間がかかります。古民家を選ぶ際には、登記簿と現在の所有者に確認を行ってください。

【古民家の立地】
古民家物件が見つかったら、登記簿だけでなく、その土地の用途についても確認が必要です。

もし、古民家が市街地調整区域にある場合は、新たな建物の増改築や旅館業を営業できないケースや、民泊の日数制限が厳しい場合もあります。

こちらは、古民家の建つ自治体に確認が必要です。東京のオーナーが、地方の古民家で民泊を行おうとする際には大変な手間がかかりますが、きちんと確認すべき事柄です。

【リフォーム費用がかかる】
古民家は数十年前の建物です。そのため、民泊を開業しようとすると、現在の建築基準法や消防法、旅館業法の基準を満たさなくてはなりません。そして、その基準を待たさない古民家はリフォームを行いますが、その費用が1000万円を超える場合もあります。

さらに、先ほど古民家は気密性が低いと書きました。この場合、夏に関してはメリットになりますが、冬に関しては寒さが室内に入り込んでくるため、デメリットになります。リフォームの際は、冬の寒さに対する備えを施さなければ、お客さんが快適に宿泊することができませんので、建築家などと適切にプランを立てていくことが大切です。

古民家は、外国人が利用するには雰囲気も良く、魅力的な物件ではあるのですが、先にあげたような古民家特有の問題もあります。

しかし、こうした問題をクリアすることができれば、素敵な民泊施設として利用者に喜ばれることでしょう。

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