「Ⅴ字型飛行」

渡り鳥のⅤ字型飛行

このような絵面は誰もが目にしたことがあるかと

オックスフォードの論文

2015年に英オックスフォード大の研究チームが
『鳥の【交代で行う】相互協力行動』
　について論文を発表している

オーストリアからイタリアに季節移動する
“ホオアカトキ” 14羽に装置を付けて
V字型飛行編隊の中で
個々の鳥がどの様に行動するかを
追跡調査した（ようだ）

《鳥たちが群れの中で頻繁に位置変え》

＊飛行時間の平均32％を
　他の鳥の羽ばたきで発生する
　「上昇気流」に乗って飛行することで
　それぞれがその恩恵を受けていた

＊編隊の先頭に立つ時間については
　全員で釣り合いを取って交代していた

この高いレベルの連携は
「生存に不可欠なものとして進化」
したものと考えられる（らしい）

だから子孫が絶えず今日がある訳だ

トレードオフ

驚くべきデータがもう一つあって・・

若い鳥の3分の1以上は
最初の渡り飛行中に
極度の疲労が原因で死に至るらしい

そこまでして
凄まじい距離を季節に応じて移動する渡り鳥

生き残るために生きられる環境へ的確に順応
その裏側には
とてつもないリスクが潜んでいるのは承知の上でだ


規則正しい形で
規則正しく位置を乗り変え
それを習得した鳥たちは
（習得した鳥だけが）ことを成し遂げる

取りようによっては
仲間の羽ばたきがまき起こしてくれる
上昇気流を利用するという
・・・いわば【ただ乗り】

結果 エネルギーの温存という
究極のトレードオフを互いにGetできるわけだ

“生きる” という選択のためにだっ！

ビジネスも“編隊”

ベタな話となるが・・・
このV字型飛行は
（特に）小規模事業所に当て嵌めることが出来る

◆経営者自らがV字型飛行編隊の先頭を
　疲弊しながら飛び続けていないか

　激動の世の中において
　トップが取るべき行動は
　V字の先端だけじゃないはずですよね

◆32％は
　他のメンバーの力を利用して楽をしよう
　ではなく・・・
　各々がそれによって捻出できる「時間や力」を
　使うべきところに投入し
　全体としての生産性や効率を的確にUPさせる

◆私どもの商品（サービス）は
　“この市場”であるべき・・ではなく・・・
　自社の強みを発揮できる「戦うべき場所」へ
　柔軟にタイムリーに
　へんなこだわりやプライドを捨てて
　移動できているか
　導いているか・・・選択してるか？

◆厳しい戦いにおいては
　早期の離脱者もやむを得ない
　ではなく・・・
　ポジションチェンジや
　積極的に先頭に立つ姿勢
　持ちつ持たれつで難局を乗り切るんだ
　といった理念や指針を
　早い段階で明確に共有・共鳴しなければ
　貴重な人材を手放すことになったり
　しますよね
　・・・○○社長！！

ペンギン

親鳥ペンギン達が一か所に身を寄せ合い
コロニー（集団繁殖地）を形成することで
極寒や天敵から身を守りつつ
交尾と産卵を繰り返す
・・・といったペンギンの習性

これまた有名な話だが
「ファーストペンギン」といって

そんな集団形成の群れの中から
天敵がいるかもしれない海へ
餌（魚）を求めて最初に飛び込む1羽のペンギン


渡り鳥・・・
ペンギン・・・
これら自然界が教えてくれる
「生きる」ため
「生き永らえる」ため・・・的な摂理には

組織やマネジメントに必要な
沢山の学びが潜んでますよね

そしてそれらの
「ルール」や「習慣」や「掟」って
長い年月をかけて研ぎ澄まされて
硬くて揺るぎなくてシンプルなのは
もはや間違いのないところかと

ややもすると
ツールやテンプレートやデバイスや
いつしか管理に必要な “手段” は
何の為にやっているのかと言った “目的” を見失い

研ぎ澄ますどころかコロコロと変更し
習慣として肚落ちするところまで
辿り付きませんよね
（御社はそんなことないですよねw）


人も組織も究極の目的は「生きる」
・・・なのに

自然界の“それ”と比べたら
恥ずかしいほどのレベルなのでしょうね

自分自身に言い聞かせます・・はい

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