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田村哲也

小規模事業所経営者の頼れる経営アドバイザー

田村哲也(たむらてつや) / 経営コンサルタント

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コラム

「スルガ銀行が教えてくれたこと」

2018年10月15日

コラムカテゴリ:ビジネス

業務停止命令

金融庁が悪質な法会違反などがあった場合に
銀行や証券会社などに対して一定期間
業務の一部または全ての停止を命じること

2002年度以降
銀行に対する業務停止命令は25件

地方銀行に対してはスルガ銀行が初めて

収益還元法

「サラリーマン大家」になれます‼
・・・どのような背景と流れで
多くの方がシェアハウスを巡る
投資トラブルに巻き込まれてしまったのか!?

【収益還元法】
将来生み出す家賃などの収益から
修繕費など費用を差し引いて
不動産の価値を計算

今回この還元法を用いて客観性を装って
高額投資(融資)を正当化したわけだ

つまり
資料に改ざんを加え賃料や入居率を
実際より高く(2倍超に)見せかける
といった巧妙な営業手法による「不正」

この手法は
価値そのものを担保するものではない

むしろバブル以降
不動産価値の過熱を抑える
ブレーキ役だった「分析手法」
それを逆手にとっての巧みな乱用

当然見込んだはずの家賃収入はなく
(高い金利の)高額な返済だけが
「サラリーマン大家」さんを襲う
といった構図だ

信用が生命線の銀行

▪審査書類の改ざん
▪不要な商品の抱き合わせ販売
▪反社会性的勢力への融資・・・

金融庁の指摘には
「信用が生命線の銀行」
とは思えない内容が並ぶ

一方
地域金融機関は超低金利の長期化や
超少子高齢化や人口減少による
収益機会の激減に悩まされているのも
嫌というほど理解できる

我が社基準(アイデンティティ―)

「厳しい環境下で利益を確保していく」
という観点に置き換えると決して対岸の火事ではない

しかしながら問題なのは
「相当数の営業職員が不正行為を明確に認識
 もしくは少なくとも相当の疑いを持ちながら
 業務を行っていた」

ここだっ‼

「人を騙して私利を得る」ことに目を瞑り
いつしか慢性化し横行し
地方銀行の「勝ち組(!?)」へと・・・

あるはずの/あったはずの
「その企業における最優先すべき考え方」が

「それやっちゃまずいよね」と
新入社員に真っ先に教えていたはずの
大事なアイデンティティーを
置き去りにしたツケは余りにも大きい

パンドラの箱

金融庁は全国の銀行を対象に
投資用不動産向け融資の実態調査に乗り出すとか

業界では「パンドラの箱」を空けることになると戦々恐々

同じようなことが
医大に対する女子学生の合格率の不正
・・・こちらは文科省がいよいよメスを入れるとか


「不正」はあってはならないし
多くの企業は行っていない(うん・・当然)

しかしそのレベルではなくとも
▪業界ルール ▪社内ルール ▪経営者特権
▪セクショナリズム ▪ブラックボックス etc
というような「ちっちゃな箱」・・ないですか?

「そうやってきたから/そういうもんだから」
「田村さんはその辺わかってないから」

なんて言われたりもします
「はい」おっしゃる通りです
でも
だからわかることもあるのです
▪着手せねばならない課題が
▪終わらせないと周回遅れになっちゃうそれが


市場やお客様はシビアです
スルガ銀行は沢山のことを教えてくれてます

青臭いと言われても
「みっともないこと」だけはしたくない

もちろん自分自身に対してです

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田村哲也

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