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  1. 改葬・墓じまいの手順、手続き、これのおかげで上手くいきました!
寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし)

寺田淳行政書士事務所

コラム

改葬・墓じまいの手順、手続き、これのおかげで上手くいきました!

2019年10月9日 公開 / 2019年10月15日更新

テーマ:終活~葬儀とお墓に関する基礎知識


【今日のポイント】

 ここ数年夏の時期に郷里からの改葬や墓じまいの相談が集中します。 やはり日本人、お盆の季節になるとこの手の問題について真摯に向き合うのでしょうか?
 
 今日は実際に聞き取りが出来た「改葬をスムースに完遂出来た方々の」生の声をまとめてみましたので、これから改葬について行動をする予定の方にとっては何らかの参考になるかと思います。

【菩提寺を知っていた】

 菩提寺を知っていた…? これは全く冗談ではなく、実際に自分の郷里にある寺の名称すら知らない例があったのです。更に笑い話としてしか言えない事例では「菩提寺と言う寺に墓があると聞いてますが、調べても調べても、そんなお寺が無いのです。」と言う事例を私は経験しています。 改葬云々以前に、墓参すらしていないのでは論外といえますね。

【墓の場所を把握していた】

 これも作り話ではありません、親から聞いていた墓の場所(墓石)は実は親戚の家系の墓だった、あるいは同姓ながら全くの赤の他人の累代の墓に親子二代にわたって墓参していたという事例がありました。 これも祖父の代で勘違いが始まっていた為、疑いもしなかったケースや、敷地は合っていたものの、同姓の多い村という地域という事は知らないまま、思い込みでこの墓が自分たちの墓と判断していたというケースもありました。 広大な敷地の墓地の場合、墓地の区画内に複数の墓が設けられているケースは珍しいことではなく、ましてや同姓の墓が隣接していた場合、やむを得ないとも言えます。

 余談ですが父方の代々の墓のある敷地は12基中10基が「寺田」姓でした。おまけにそのうちの7基は「代々の墓」としか刻まれていなく、さらにその墓石が4つ隣り合っているという「意図的に混乱させる?」配列になっています。

 改葬の打診や相談をする相手先が、地域の寺であり、墓はそのお寺の敷地にあるのかどうか? 仮に寺の墓でない場合~公営の墓地・霊園や、民営のそれなのかどうか? あるいは村の共同墓地の流れを汲むような場所なのかの判別は極めて重要です。

 この違い(墓の管理者は誰か)によって、その後の改葬の際の手続きや離檀料の有無について大きく状況が変わるのです。

 また広義の意味で言えば、墓のある寺や墓地の住所表示は最近まで続いていた町村合併や住所変更などで手元にある過去の住所とは大きく異なっているケースもあり、いざ地元の自治体の窓口に相談をしようにも今の管轄自治体が分からないというケースもあります。

 こうなるといきなり出鼻を挫かれることとなり、あっさり挫折して私のところに相談に来られた方もいらっしゃいました。

【墓参りをしていた】

 上記と同じポイントにも見えますが、少し意味合いが違って、自分の家の墓の場所を、改葬を希望している当事者が墓の位置や墓の規模といった実際の墓じまいの際に必要となるデータを事前にある程度把握しているケースです。墓石の大きさによって撤去作業時の機材が変わりますし、敷地内までの道幅や周囲の環境が把握出来ていれば、使用可能な運搬車両の規模や必要となる人手に関してもスムースな判断(=費用見積もり)が可能になるからです。

【住職と面識があった】

 あくまでも個人的見解ですが、このポイントがスムースな改葬手続き、円満な成功事例の重要項目と思います。実際に墓参に赴いても、住職には挨拶一つしないまま引き揚げるというドライな方もいますが、墓参の前後に僅かな時間でも時候の挨拶や感謝の気持ちを伝える等のコミュニケーションの有無は非常に大きなポイントなのです。
  
 この対極には親子2代遡って、住職とは面識がない、または住職が代替わりしてからは没交渉と言う例もありました。

 やはり「去られる側の」お寺にとっては心情的に日頃の交流があって人となりがある程度わかっている「檀家」からの相談であれば、致し方なしという気持ちにもなり易いものですが、全く音信不通だったうえに漸く話をする機会が出来たと思いきや墓じまいの話となれば、文句も一つも言いたくなるのも理解出来る話です。

 この点だけは今すぐに出来るというものではなりませんが、だからこそ早いうちからのコミュニケーション作りが円満な改葬に繋がることを認識して欲しいものです

【墓の管理者を把握していた】

 例えば、村営の墓地等、今も共同墓地が存続している地域は少なくありません。この場合は多くの場合墓地の管理責任者は寺ではなく地域の総代、町会長等になっているケースが多く、こうなると寺の住職に対して改葬の話を切り出す事に比べれば格段に容易に話を進められます。離檀料などの生臭い話も皆無と言えます。 ただ位牌だけは近隣の寺に安置しているというケースもあり、7回忌等の際にはその寺で供養をしていたという場合は改めて今までの供養料としてのお布施の用意等を検討する必要が出てきますので、墓と位牌の場所の確認も事前に済ませておくといいでしょう。

【墓にかかる年間の総費用を把握していた】

 これまで親が支払ってきた季節ごとの心づけ、お布施、読経料といった「諸費用」を把握していると、離檀料の交渉の際にある意味優位に立って交渉の場に臨めます。

【改装後の墓の継承者を予め決めておいた】

 稀なケースですが、複数の兄弟がいる場合、先ずは改葬ありきで一致団結していたものの、新墓に埋葬した後になって祭祀承継者は誰なのかで揉めることがあります。

 長男の責任で改葬の一切は請け負うが、その後の管理はお前たちの誰かがやってくれ。
 一番墓地に近いところに暮らしているのだから妹がやるべきでしょう。
 こういったことは、やはり長男がして当たり前でしょう ~等々

 「その後のこと」についての合意がされないまま改葬だけを進めるケースや、この一点の合意が取れなかったばかりに結局改葬の一件自体が流れてしまったケースもありました。

 ここに紹介した様に、これさえ出来れば改葬の成功間違いなしと言うものはありません。やはり日頃の行動の積み重ねがここぞという時に大きく作用するのです。改葬をスムースに遂行したいのであれば、ここに紹介した項目だけはクリアしておくように今からでもまずは行動を起こしましょう!

この記事を書いたプロ

寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(寺田淳行政書士事務所)

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