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寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし)

寺田淳行政書士事務所

コラム

今年は固定資産の評価替えの年です!

最近の話題から

2018年5月22日

 

【今日のポイント】

 今日の内容は、たまたま知り合いとの雑談の中から気付いたものでした。 
~田舎の不動産の納税通知書が来たんだけど、確かに自分がまだ子供の頃の写真では宅地に出来そうな土地だったんだが、親父の代の時に裏山のがけ崩れの影響で宅地とは言えない状態になったんだよな~、でも未だに地目が宅地のままなんだ。整地すれば宅地になると言われればそれまでだけど、そこまでの土地じゃなくなってるし、悔しいけど固定資産税が申告制なら文句の一つも言えるんだが・・・~

 いえいえ、不服あれば申立は出来るのです、 但し書き付きですが。


【固定資産の評価替えとは?】 

 実は今年、2018年は3年に一度の固定資産評価額の見直しが図られる年、という事ご存知でしたか? これは昨年2017年1月時点の地価公示価格をベースに固定資産の評価の見直しを図るのものなのです。

 極端な例になりますが、たまたまその土地を購入した時は土地バブルのピークで高額な土地であったものが、数年後には暴落の末に取得時の半額以下の評価額になった! 反対に、深く考えずに購入した土地が都市計画や鉄道新駅の計画によって一気に高騰した場合。

 固定資産の評価額がまさに「固定」されてしまっては泣く人、笑う人が多数発生することが予想されます。 とはいえ毎年毎年固定資産評価の見直しをするのはマンパワー的にも時間的にも相当な困難を伴いますし、その結果多くのミスの発生も懸念されます。

 この為、3年に一度、期限を設けて評価替えの手続きを行うことになったのです。 これは「3年間は評価額を据え置く。」という意味でもある訳です。

 先にも書きましたが、今回の見直しは、2017年の1月1日時点の国交省が発表した地価公示価格が基準となっています。 3年前の前回の地価公示価格に比べてその価格は上昇しています。 今回の評価替えで今までより固定資産の評価額が高くなる可能性は非常に高いものと思われます。

 

【固定資産税の性格とは?】

 まず固定資産税とは、市区町村が評価額や税額を決めるものです、いわば「言いなりの評価で課税されるもの」であることは間違いありません。 仮に、万が一評価額や税額にミスがあっても、納税者自身が評価額や税額について本当に正確なものかどうか、チェックしなくてはいけない。 気付かなければ半永久的に「課税」されるというものだということを認識して下さい。

 先に書いた「評価の見直し」は3年おきですから、仮に今回の機会を逃してしまい、2019年にミスを発見しても、是正されるのは2021年まで待たなくてはいけないという事になるのです。 


【土地問題】

 固定資産における最大の問題のひとつに「土地の所有権放棄」が認められない事があります。 その為所在不明のままで放置した方が所有者にとってはメリットになってしまうという事態になっているのが現状です。

 以前は高度成長期、我々の親の世代前後が大都市郊外に新規開発されたニュータウンに庭付き一戸建てマイホームを求めてきました。 これが現在では親が亡くなったり施設に入居してしまい、子供世代はとっくに独立し別の土地に居を構えているため誰も使わないし、使う予定もない、売れるならまだしも、全く買い手がつかない状態の為、放置状態のままに。

 さらにその子供の代になれば済んだ記憶すらない土地に愛着は無く、土地という財産があることすら認識しないケースもある。 とはいえ、地方都市の場合(最近は大都市近郊もこの傾向が始まってますが)タダでも貰い手がいないような土地でも固定資産税評価額が設定されています。 自治体からすれば確実な税収となる固定資産税は実勢売価がどうであろうと、事実上売れる可能性は無いと思われる土地であっても、一定の基準の評価を「下げる」ようなことはしないのです。


【評価に不服の場合の手続き】

 既に郵送で「固定資産税の納税通知書」が届いていると思いますが、記載されている評価額に対して不服がある場合は、「評価替えの年」に通知書が交付された日の翌日から3カ月以内に 「固定資産評価審査委員会に審査の申し出」をしなくてはいけません。 評価額の他にも「地目」の認定や画地の認定に関する不服の場合もこれに該当します。

 3年に一度この審査の申し出が出来るのが、そうです、今年なのです。

 その後審査委員会による審査が行われ、結果を報告します、決定に不服があれば決定を知った日から6カ月以内に、又は決定の日から1年以内に裁判所に対して「審査決定の取り消し訴訟」を提起することが出来ます。

 また価格以外の不服の場合、例えば身に覚えのない土地の固定資産税の納税通知書が届いた、住宅用地の特例措置が適用されていなかった、非課税扱いの土地のはずだった等の場合は、市区町村長に対して、行政不服審査法に基づいた「審査請求」の手続きとなります。

 これも期限は通知書が届いた日の翌日から3カ月以内です。 その後の手続きの流れも前者と同じになります。

 但しこちらは前者とは異なり、毎年審査請求が可能です。


【まずは通知書を精読】

 以上、簡単に評価替えに関する不服申し立ての手続きについて紹介してきました。

 この件、実は3年前に私自身が体験した案件でした。 私の場合は地目は正しかったのですが、適用する税率が間違っており「高めの設定」になっていたのです!

 所有した土地が遠隔地の為、複数回にわたる電話でのやり取りと直接足を運んでの最終確認等、拘束時間も少なくありませんでした。 たまたま評価替えの年に発覚したため、ストレスを何年も抱える事にならずに済みましたが、もしも貴方が同じような案件を抱えているならば、今年の評価替えのチャンスを最大限活用して下さい。 


 評価替えに続いて次回のコラムでは、固定資産税に関して知っておくべき基礎知識を簡単に紹介していきたいと思います。

この記事を書いたプロ

寺田淳

寺田淳(てらだあつし)

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