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寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし)

寺田淳行政書士事務所

コラム

東京都の高齢者・低所得者向けの住宅政策について

最近の話題から

2018年3月5日 / 2018年9月19日更新

【今日のポイント】

 東京在住の方以外には関係ない話題ですが、先日は品川区のおひとり様高齢者向けサービスを採り上げましたが、今回は東京都による同様のサービス(計画)について紹介したいと思います。


 

【高齢者、低所得者向け住宅政策】

 東京都の推計によりますと、2年後の2020年には65歳以上のおひとり様は都内で約80万世帯超となり、2035年には103万世帯に達する見込みだそうです。

 近い将来に発生する問題に備えるために東京都は、2025年度までに高齢者や低所得者層向けに3万戸の入居が可能になる住宅を確保するとしています。

 簡単にその趣旨をまとめますと、現在空き家状態になっている賃貸アパートの部屋等を高齢者や低所得者専用の住宅として都に登録すれば、その物件の所有者(=大家)に対して家賃補助や改修費の補助制度を創設するとありました。

 この制度自体は今年、2018年度中の創設を予定しているとありました。


【賃貸物件が抱えるリスク対策】

 賃貸物件のオーナーの立場からすれば、契約における最大のリスクは「家賃の滞納」と「事故物件化」の二つでしょう。

おひとり様の高齢者、
低所得な若年層

 残念ながら、上記に該当する場合、共に収入の不安定さから入居を敬遠される傾向があることは否定出来ませんし、特におひとり様高齢者の方の場合は、それに加えて孤独死から事故物件化するというリスクも加わると考えられます。

 ただでさえ、人口減少や賃貸物件の乱立で競合激化の中、無用なリスクを抱え込みたくはない・・・  オーナー側の偽らざる心境でしょう。

 このうような心配に対するものとして、記事によれば上記に該当するような人が入居される場合は、市区町村を通じて大家に対し最大で月1万円の補助を、国や市区町村と併せて約月4万円の補助が支給されます。

 また大家だけでなく家賃保証会社に対しても同様に、市区町村を通じて最大1万5千円を補助するとあり、これによって入居者が負担する家賃を引き下げることで「家賃滞納・未払いリスク」の最小化を図るとしています。

 他にもアパートの改修費については、最大で100万円を上限として耐震化工事等の改修費の1/3を補助するとあり、これによってオーナー側(大家)の負担額は、場合によって国と市区町村からの補助が出ることで通常の1/6になるそうです。


【居住支援法人(仮称?)】

 これらに加えて、さらに「入居者の見守りや家賃債務を保証する法人」を新たに指定することで、オーナー側(大家)の二大不安要因である家賃保証と孤独死からの事故物件化リスクへの対応をを図るものとしています。

 詳細については把握出来ませんでしたが、この法人には、国から年間最大で1,000万円の支援が受けられるとありました。

 一般的に家賃面で考慮される賃貸物件としては公営住宅があるのですが、公営住宅の場合は細かな入居要件が設定されており、現状はこれによっておひとり様高齢者の入居がかなり制限されています。

 一方、民間の賃貸物件については空き部屋の増加傾向が止まらないのが現状で、新設される居住支援法人制度の活用によって「準公営住宅」の様な位置づけの住宅を確保したいというのが都の構想だそうです。

 これも一種の社会的弱者の「セーフティネット」の一環ということになるのでしょう。

 まだ試案段階ですのでこれ以上のコメントは差し控えますが、詳細が判明次第、またこの場で採り上げていきたいと思います。

この記事を書いたプロ

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2018-09-19
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