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寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし)

寺田淳行政書士事務所

コラム

相続手続きの簡素化について

最近の話題から

2016年7月12日 / 2018年9月19日更新

 参院選が終わったと思ったら、早くも都知事選の投票用紙が届けられました。
まだ候補者も出揃っていませんが・・・?


 お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。



 先日新聞などで相続手続きを簡素化するという記事が出ていました。
制度の簡素化によって、相続人や各種金融機関などの事務手続き上の手間を軽減させ、手続きの簡素化による不動産登記の促進を図るようです。

 現時点の予定では、来年5月の制度運用の開始を目指すとなっていました。 この記事について、ご存知の方も多いのではないでしょうか?


【現在の相続手続き】

 遺産相続が発生した場合、例えば法務局には土地建物等の不動産登記の変更の手続きが、故人の取引していた金融機関には故人名義の口座の解約が、さらには相続開始から10カ月後(以内)の税務署への相続税の申告が、必ず発生します。

 この場合、それぞれの手続きを行う先の窓口に、故人の出生から死亡までの戸籍関連の書類等を提出する必要があります。 さらに民間の金融機関等では、別途専用の書類提出を求められることもあります。

 どの窓口で、どのような書類を、何部作製、または入手しておかなくてはいけないか? 初めての手続きを行う一般人にとっては、かなりの時間と労力を要する作業になっています。


【新制度の概要】

 この実態を受けて、今回の新制度では必要書類等一式を、まず管轄する登記所に提出してもらい、そこで新たに相続に関する情報を一本化した内容の証明書を発行、交付します。 これの写しを以て金融機関等での手続きがすべて可能になるというものとなっています。

 ちなみに「登記所」とは 法務局、地方法務局、その支局や出張所の総称です。 

 要は、各種の書類は1通、1部だけ入手しておけば、後はオールマイティの証明書がすべて片づけてくれます。 というものと思われます。

  なお、法務省の発表した制度名は、仮称ですが「法定相続情報証明制度」となっており、現時点の情報では、この証明書の発行は「無料」の方針だそうです・・・


【新制度のメリットは誰に?】

 ここからは、現時点の情報の範囲での私の個人的な見解、疑問を述べていきます。

 相続手続きの際に故人の出生から死亡までの全戸籍(除籍)謄本が必要になる点は、新制度でも変わりはありません。 1回はこれまで通りに当該の役所の窓口で戸籍謄本を入手する手間は発生するのです。

 確かに、これまでは必要部数を間違えた場合は振り出しに戻る羽目になりましたが、新制度では一揃い完全な資料を確保していれば、後から追加で入手するといった手間はかからなくなります。 ですが、本当に手間なのは「最初の1回」なのです。 この作業は、従来通りという点は、留意すべきと思います。

 では次に、現状金融機関や税務署に向けて複数枚の書類を入手、作成する理由は何なのでしょうか?

 原則として、金融機関では戸籍謄本等は先方の必要とする手続きが終了した後は返却してくれます。 ですが、手続きは即日完了、というわけにはいきません。 場合によっては数週間かかることもあるのです。 その間、1部しか用意していなければ他の金融機関やその他での手続きは「保留状態」を強いられます。 取引先金融機関が複数の場合は、それぞれである程度の時間をかけるわけですから、相当な期間を要することとなるのです。

 なので、同時進行で手続きを進めたい場合には、複数の書類を用意しなくてはいけないという事なのです。 そう高額ではありませんが、手数料も必要部数に応じて加算されていきます。

 相続人のメリットしては、 手続きにかかる時間の短縮と、経費の軽減というメリットになるわけです。

 金融機関の側からも、お上である「法務局」のお墨付きの証明書で手続きが進められるとなれば、いちいち提出された戸籍謄本等の調査から始める必要もなくなるわけですから、作業量の大幅な削減が期待出来ます。 その結果、晴れて口座の解約や新規口座の開設が迅速に進むので、ここも間接的に相続人へのメリットと言えるでしょう。

 とはいえ、金融機関ごとに設定されている専用の書類まで「省略」になるかというのは、現時点では何とも言えません。

 
 最初の一歩は従来通りという点は、遠隔地に故人名義の不動産が点在しており、手続きの煩雑さから名義変更に及び越しだったり、相続しても価値のないような不動産なので、積極的に名義変更の行動に出にくいといった要因の解消にはどれだけ期待出来るかは何とも言えないと思います。 この点はもう一歩進んだ簡素化の制度拡充が望まれるところです。

 それこそ、今や話題にもならなくなりましたが、マイナンバーカードの応用などで、最初の戸籍(除籍)謄本取得の手間も簡素化出来るようになれば、大きなメリットになるのではと思った次第です。


 おそらく、この制度に関して今後も改正や見直し等の追加情報は発生するでしょうから、随時新制度についてはこのコラムの中で紹介していきたいと思います。

 この流れを受けて、次回は現時点での「相続登記の手続き」について紹介したいと思います。 あくまでも相続人の貴方が、独力で手続きを済ませるには、という前提で書いていきたいと思います。




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2018-09-19
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