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成澤紀美

IT業界を元気にするSE出身社労士

成澤紀美(なりさわきみ)

社会保険労務士法人スマイング

コラム

組織理念は何のためにあるのか?

人事・労務

2016年4月5日

今日は少し堅いお話しを。

組織理念とは、企業の存在意義(企業が利益を生み出している理由)、また企業の長期的なありたい姿を表す文言でもあります。

人事制度や研修プログラムを策定していく上で根幹となるものであり、組織文化を構築し、長期的にみれば企業活動の土台となるものです。

では、組織理念の浸透、もしくはそこから落とし込んだ行動指針等の浸透の目的は何なのでしょう。

最近の大学生を対象とした実験結果では、個人の選好と組織理念がマッチした場合、個人の損失を厭わず、より高い生産性を発揮する可能性があるというものでした。
つまり、自身にマッチングする理念を選択するプロセスが重要な意味を持つというわけです。

また、アメリカ大統領選挙を利用した社会実験によると、個人の生産性に対する組織理念の影響は、インセンティブ等の外発的要因よりも大きく、組織理念と個人の選好がミスマッチだった場合でも、インセンティブ等によって個人の生産性を高めることが可能であるという結果でした。
言い換えれば、組織理念と個人の選好がマッチした場合は、インセンティブ等の必要性は薄くなるといえるわけです。

上記2つの実験結果からも、組織理念や行動指針を社員に「腹落ち」させることができれば、金銭的インセンティブではなくても社員から高いモチベーションを引き出せる可能性がある事がうかがえます。

つまり組織理念や行動指針を浸透させる多くの施策はというのは、この社員の「腹落ち」に向けた取り組みであるといえます。

組織理念自体は、抽象的で存在意義が見過されがちかもしれませんが、組織の活性化や働きたくなる会社づくりのための1つの手段として、優先度合いを高めることも必要かもしれません。

参考)組織理念の存在意義 ~経済実験が示すその効果とは~
https://www.recruit-ms.co.jp/research/report/160323_01.html

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