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栁田真

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栁田真(やなぎだまこと)

やなぎだ労務管理オフィス

コラム

就業規則作成の落とし穴

労務管理

2013年3月15日 / 2015年8月21日更新

「労働基準法の定めるところによる」で無罪放免か?

 労働基準監督署で就業規則を点検していると、中には法令で記載が義務付けられている項目が欠落している就業規則を発見することがあります。

 「では早速行政指導をしなくては」、と思うところですが、規則条文をよく確認してみると、「この規則の定めにない事項は、労働基準法、その他関連法令の定めるところによる。」との規定があります。そうすると労働基準監督署としては「記載があるもの」とみなし、指導の対象にはならないことが多いです。

実は使用者側が不利に

 そうすると就業規則にこの条文さえ規定しておけば、細部について法令違反を指導されることもなく、いいのでは?と、思われるかもしれません。

 しかし実務上では、使用者側が不利になることが多いのです。
私も就業規則作成のご相談を受けるときには、絶対にこの一文は記載しません。 

 この規定を記載してしまうと、就業規則に記載されていないことは全て法令に従うことになります。
 日本の労働関連法規は「労働者保護」の立場をとっています。法令の中には、義務ではなく努力義務として規定しているものもあります。それらを全て対応するのですか?

 また、育児休業法では、労使協定を締結することにより勤続1年未満の従業員を育児休業の適用除外することができます。労使協定締結が必須ですから、適用除外規定さえ無いということは、入社してすぐの従業員も取得可能ということになってしまいます。

 このように規定がないこと自体が、使用者側に不利となることもあるのです。特に法令の適用除外規定はきちんと対処しておかないと、後々トラブルの原因になってしまいます。

 就業規則は、法令の範囲内で、使用者が自分の意思で独自のルールを作成できるものです。しっかりとした「職場のルールブック」を作成することにより、従業員との良好な信頼関係を築くことが出来るのです。


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 やなぎだ労務管理オフィスは、メンタルヘルスを重点業務としています。
 ホームページ: http://www.office87.com
 (一社)産業保健法学研究会 正会員
 社会保険労務士/産業カウンセラー/心理相談員  代表:柳田 真
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