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藤原ユカ

ロジカルシンキングを土台に制作物に魅力を吹き込むデザイナー

藤原ユカ(ふじわらゆか) / デザイナー

レスカルゴデザインオフィス

コラム

リスクを減らす、かかりつけデザイナーのススメ

2019年6月6日 公開 / 2019年9月13日更新

テーマ:依頼のいろは

コラムカテゴリ:ビジネス

かかりつけ医やかかりつけ薬剤師を持つことのメリットをよく聞きますが、かかりつけのデザイナーを決めておくのはいかがでしょうか。

案件ごとに毎回、相見積を取って、その都度安いところに決めていけば、目先のコストは節約できるかもしれませんが、デメリットもあります。一方、決まったところへ依頼し、関係性を築くことで得られるメリットは小さくありません。リスク回避などの面もあり、制作の発注にあまり慣れていない方に特におすすめします。


自然な統一感と安定したクオリティ

企業、あるいはブランドとして、イメージを統一するのは大切なことですが、それをきちんとコントロールするのは意外に大変です。見積重視で毎回違うところ(一番安いところ)へ発注していたら、いつの間にかイメージがバラバラに…という事態にも。

固定のデザイナーに発注すれば、イメージの統一が比較的容易になります。むやみに低価格を追いかけないことで、クオリティも期待できます。一人(一社)に絞らなくても、得意分野(WEB関連と印刷関連など)や、制作物が多い場合はブランド(商品)ごとに分けるなどしても良いでしょう。

コミュニケーションがスムーズに

初めての依頼主の場合、制作側では特に時間をかけてヒアリングしたり、資料提供も多めにしてもらう必要があります。また、企業によって確認・承認のプロセスが違うので、進行についてのすり合わせも必要です。繰り返し仕事をすることで、こういった前提の説明や打ち合わせは当然、ある程度省けるようになってきます。

こうしたことは言ってみれば当たり前なことですが、スピード感を要求される制作の現場では、すぐに本題に入れる環境はとても大きなアドバンテージとなります。

また、意思疎通がスムーズになり、お互いのスピード感もわかってきます。次の動きの予想も立てやすくなり、臨機応変な対応にもつながります。制作を円滑に進めることは、クォリティに良い影響をもたらすことも多いでしょう。


専門分野以外のネットワークも

レスカルゴでも、打ち合わせ時の雑談の中で、依頼まではいかない、制作に関するちょっとした相談に乗ることがあります。動画制作の会社やイラストレーターを紹介してほしいなどと頼まれることもあります。

私に限らず、特にフリーランスの場合、クリエイターの(あるいはそれ以外も)広いネットワークを持っている人が多いように思います。こうしたデザイナーであれば、専門外の相談に乗ってもらえることもあるでしょう。仕事を重ねて良い関係性ができてくれば、クリエイティブ分野のブレーンの一人として、力強い味方になってくれるかもしれません。


思わぬリスク回避にも

クリエイティブ関連で時々問題になるのがイラストや写真などの無断使用。それ以外でも、出来上がったパンフレットのイラストやデザイン、コピーなどを制作者の許可なく使いまわして、ポスターやチラシ、グッズなど、違うものを作ってしまう。これは無断流用となり、大きなトラブルになり得ます。事態が収まらず公になれば、ビジネス自体に大きなダメージになりかねません。

この無断流用トラブルを防ぐのは簡単なことで、同じ内容に関する制作物は同じデザイナー(制作者)に依頼すれば良いのです。場合によっては多少の流用費が発生することもありますが、そこも含めて見積を取っておけば安心です。その際はもちろん他者の権利を侵害していないのが前提となりますので、イラストレーターや外部のデザイナーを起用している案件など、外注先があって心配な場合は確認しておくのも良いかもしれません。

発注先を振り分けなくてはいけない場合、例えば印刷物の素材をWEBに使いたい時(その逆も)などは、早めに相談するようにしましょう。

余談ですが、同じ制作物の改訂版は同じ人(制作会社)に頼むのが原則。効率も良く、何より合理的ですし、権利関係以外でも多くのトラブルや無駄を防ぐことができるはずです。

新たに制作したもの以外に、既存の素材などを使っている時も要注意です。扱いがロイヤリティフリーの有料レンタル素材でも、会社ごとに微妙に違うものの、契約者以外が使うことは禁じられていたり、厳密な制限があります。ロイヤリティフリーと言っても、どこまでも「フリー」ではないのです。

また、たとえ無料素材や素材集などの素材でも、たいていの場合、譲渡や配布は禁じるなど条件がついています。デザイナー(制作者)が同じであれば、素材の権利関係についても把握しているはずです。



少し違うケースですが、こんなことがありました。
南青山のデザイン事務所で働いていた、だいぶ前のことです。あるフォトグラファーから一本の電話がありました。私が担当した車内吊りポスターで彼の写真が使用されているのを見たとのことで、まずはそのお礼を言われたのですが、話はそこで終わらず、私が近くのレンタル写真会社から借りたその写真の使用料が、彼に一切支払われていない。複数の会社と契約しており、どこの会社かわからないので教えて欲しいとの問い合わせで、ポスターの制作会社がわからず、まず広告の依頼主である企業に電話をしたそうです。

こちらに何も落ち度はなく、クレームでもなかったのですが、お客様のところまで話が行ってしまったと知って、さすがにひやっとしました。

当時は画像をデータでやり取りすることもなかったので追跡もしやすく、おそらくこの問い合わせできちんと話がついたと思いますが、今は画像などが比較的簡単にやり取りできてしまう一方、SNSなどの普及で、一旦こじれると多くの関係者を巻き込んでしまう危険性もあります。

最後に…

企業とデザイナー(制作会社)が良い関係を築くことは双方にメリットがあります。いきなり一人(一社)に決めるのは難しいと思いますが、依頼先をコロコロ変えずに、じっくり付き合う方向へシフトしていくだけでも違うのではないかと思います。「かかりつけ」のような存在の頼れるデザイナーを探してみてはいかがでしょうか。

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レスカルゴデザインオフィスのブログでは、デザイン発注に慣れていらっしゃらない方向けに幾つか記事を書いています。ご興味がありましたらぜひそちらもお読みください。
制作発注入門編


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詳しくはレスカルゴデザインオフィスHPをご覧ください。

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