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  1. モチベーション低下 50代社員が恐れる役職定年の対策
芳賀哲

50歳からのネクストライフと働き方改革講師

芳賀哲(はがてつ) / 研修・講演講師

株式会社 個コラボ

コラム

モチベーション低下 50代社員が恐れる役職定年の対策

2019年7月8日 公開 / 2020年2月19日更新

テーマ:50代社員を組織で躍動させるマネジメント

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: モチベーション 上げ方

役職定年の壁
学生時代の晴れがましい卒業式とは違って、役職を終える時期を迎えた50代の感情は複雑です。多くの場合、役職定年という節目は「お払い箱」のような気分で、いわば「強制的な卒業式」のようだと言われます。
会社からの「これまでのキャリアを活かして、引き続きがんばってほしい」という言葉も、心には響いてきません。
モヤモヤしつつ、やがて「情けない」「屈辱的」などの感情がわいてしまうケースも少なくありません。

50代社員の残念な気持ちが表れる「役職定年」

一定の年齢になると能力に関わらず、自動的に管理職の職務を解かれる…それが役職定年制度です。

一般に大手企業では「53歳までに課長以上にならない場合」さらに「57歳までに部長以上にならない場合」に、管理職から降格となることが多いです。

役職定年の目的は、限りある社内のポストをスムーズに回していくことにあります。世代交代を行うことで組織や人材の硬直化を防ぎ、若手の昇進を図ります。
しかし、あくまでそれは会社が組織の若返りや新陳代謝を意図した上で行うもの。当の本人は役職定年を受け止めるため、さまざまな感情がわいてきます。

役職定年の壁を突破できるのは少数であるとわかっていても、昨日まで「部長」と呼ばれていた人が「〇〇さん」と名前で呼ばれるようになるわけですから、なかなかのギャップです。

役職定年後の50代 問題のある2つのタイプ

ある日を境に突然部下もいなくなるという戸惑いから、満足な仕事ができなくなるケースは多々あります。
役職定年後に見られる悪い例として、正反対の2つのタイプを挙げてみました。

【ひたすら自分の流儀を押し付けるプライドの高さが目立つタイプ】
部署内で軋轢を起こしたり、年下上司にマウンティングしたりと、後輩を支えるような態度が見られません。
もはや過去の実績や権威は横に置くべき時にきているのですが、切り替えがうまくいかない様子です。存在感のアピールが強いため周囲から距離を置かれて浮いた存在、疎ましい存在となってしまいます。

【「がんばったところでどうにもならない」というあきらめが先に立つタイプ】
管理職のイスはもう残っていない現実。一見すんなり受け止めたかに見えますが、これもプライドの裏返しなのかもしれません。努力する姿勢や踏ん張りを見られたくない、甘えた働き方にシフトする役職定年が数多く存在すると、職場の空気はよどみがちになります。

役職定年は働き方を変えなければいけない時、新しい生き方へのアプローチの時期であることを、自然に理解できる人は少数だと言えるでしょう。

50代シニアに必要なセカンドキャリアビジョン 
役職定年者に対する制度説明は、半年から一年ほど前に実施されること多く、一定の心構えをする準備期間が与えられます。
次の職務のための役割意識を持ち、新たな仕事能力の習得に向かうという心づもりが大事です。

役職定年者のために、人材派遣会社を経由したネクストステージ斡旋制度を設けている会社もあります。しかし数社の再就職試験にチャレンジするもうまくはいかず、結局は会社に頼み込んでどこかに配属してもらうといったケースは多いようです。これは、つらいことかもしれません。

多くの企業が人手不足に陥り、役職定年を見直してシニア人材の積極的活用に舵を切ろうという動きもありますが、それで中間管理職が安泰かというとそうではありません。
いずれ肩書が外れると、現場仕事をさばく実務能力が問われるようになります。いい意味で、自立的な働き方をする覚悟やけじめが必要な時がやってきます。

最初が肝心といいますが、初期の段階で新しい仕事への対応が図れないとさまざまな問題が生まれます。結果的に年下や上司たちから「残念なシニアである」との評価を受けることになりかねません。

役割が大きく変化する時期にありながら、仕事の目標や達成のためのノウハウについて、期待するような指示や管理がない場合も多いです。なぜなら企業側は「いまさら伝えなくとも、会社の方針は理解しているはず」という目で見ているからです。

しかし、これも考えようかもしれません。自由度の高い職務にある自分の立場をプラスに捉え、自分をどう活かすべきかを練ることもできるでしょう。

積極的な発想で日々を過ごせば、働き方は大いに違ってくると言えるでしょう。組織貢献に邁進する生き生きとした現役でいるためのビジョンは、心の持ちようで生まれるのかもしれません。

漫然と過ごさず動き出す!役職定年を怖がらない

ひと昔前なら、役職定年した社員が特にこれといった仕事をすることなく同じ部署にとどまっていたとしても、大して気にするような風潮はありませんでした。

ところが現在は、役職を離任した50代や定年後再雇用の60代が増え、部署内での扱いに戸惑う傾向が見られます。

企業は原則的に65歳まで雇用する義務があります。50代にとって役職定年してからの会社人生は約10年あります。

残念な気持ちは多少はあるものの、現状の制度を素直に受け止め、過去の自分にこだわらない現実に即したあり方を考えられるといいですね。

長い間の勤務の中で身についたもの、絶対になんらかの強みを持っているはずです。それを見つけて動いてみること。自分自身を新しい組織・仕事になじませていく自己調整力を備えていきましょう。

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芳賀哲

50歳からのネクストライフと働き方改革講師

芳賀哲(株式会社 個コラボ)

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