柿澤一二三プロのご紹介
家族を「健全なシステム」に調整する家族カウンセリング(1/3)
不登校、やる気が出ないといった子どもの悩みについてカウンセリング
「家族カウンセリング研究所」代表の柿澤一二三さんは、家族の悩みを専門とするカウンセラーです。心理学のスキルと子育て経験を融合させた手法で、なかでも子どもの不登校、生活リズムの乱れ、勉強への意欲がわかないといった、子育てに関する悩みのサポートに力を入れています。
「家族カウンセリングでは、家族を一つのシステムとみます。カウンセラーが調整役として介入することで、システムのゆがみを発見して、バランスが回復するようにサポートしていきます。そのポイントは、信頼関係の再構築です。例えば、子どもが不登校になったとき、母親は『私がなんとかしなければ』と思いがちです。でも、それは子どもを信じていないから。子育てで大事なのは、認めて、見守り、信頼することです。親から、『自分のことは、自分で決めなさい』と言われると、子どもは信頼されていると感じて、自己肯定感を育むことができます。その自信で、学校という外の世界にも目を向けられるようになっていきます」
また、子どもが抱える課題の背景には、夫婦の不仲もあるとか。そこで、柿澤さんは、子どもの不登校を相談に来た父母には、帰りに二人で食事や映画に行くように勧めすることもあるそうです。
「夫婦の時間を持つことで、食卓ではいつもと違う話題が出ます。お子さんも『あれ?お父さんとお母さんが楽しそう』と気づき、そうした積み重ねで、お子さんにも、良い変化がみられるようになっていきます。家族カウンセリングでは、子ども本人がカウンセリングに来なくてもOK。家族の中で、気づいた人から関わり方を変えていくことで、解決の糸口が見えてきます」
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