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八巻稔秀

独自のエクササイズで骨格を本来の形に整えるスポーツトレーナー

八巻稔秀(やまきとしひで) / スポーツトレーナー

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コラム

体育座りから立てますか? ~立つために必要なのは、体を足の上に移動する能力~

2021年6月28日 公開 / 2023年4月16日更新

テーマ:トレーニング・エクササイズの”実は”

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 姿勢改善 ストレッチ骨盤矯正正しい歩き方

こんにちは、
姿勢トレーナーの八巻です。


今回の話題は
「体育座りからそのまま立ち上がる」には?

です。

体育座り 立つ



昨日「何コレ珍百景」を観ていたら、
体育座りの姿勢から立ち上がれるという視聴者からの投稿がありました。



私もやってみました。




この公園は画面の左に向かって傾斜していて、
さすがに靴を履いたままだと左向きでは立てませんでしたが、
靴を脱ぐと傾斜に向かってても立てました。




解説をしていた専門家によると
意外と体育座りから立てる人は少ないそうで、


スタジオでも出演者の方が挑戦していましたが、
光浦靖子さんだけが成功していましたね。



体育座りから立つために一番必要な事とは?




テレビでも専門家の方がこの立ち上がり方が出来る条件をお話されていましたが、
ここでは実際にこの動作が出来る私が考える、
体育座りから立てるには何が必要か??というのをお話します。


番組の中では筋力やバランスなどの条件が揃ったら立てるという事でしたが、
ちょっとボンヤリしていたので、もっと具体的に考察してみましょう。



まず、体育座りから立てるかどうかで一番重要なのは、

「重心の位置(もっとざっくりと言うと体)を、
足の上に持っていけるかどうか?」

だと思います。


筋力や柔軟性もある程度必要ですが、
足の上に体を載せられるかどうかで、立てるかどうかが決まると言っていいでしょう。



スタジオで立てた光浦さんと、立てなかった他の出演者と比べても、
そこが明らかに違っていました。




重心を足の上に載せるとはどういう事でしょうか?

普通に椅子から立ち上がる時、
上体を少し前傾させてからでないと立ち上がれませんよね?

座り姿勢 重心

椅子に座っているとき、
お尻のある位置と足がある位置を比べるとお尻はだいぶ後にあります。



ここから立ち上がる時は足が地面に対して真下の方向に力を加え、
その反作用によって体が上に持ち上がります。

スクワット やり方 高齢者

上体を前傾させて足の上に体を持って来ないと、
その力は上手く伝わらないんですね。


筋力は体を足の上に持ってきて、
そこから立てるだけのものがあればOKという訳です。




体育座りから立ち上がる時にも、同じ事が言えるのですが、
体を足の上に持ってくる難易度がだいぶ上がります。


体育座り 立つ

体育座りの時にも足より後にお尻や体があります。
そこから立てる人は体を足により近づける事が出来るのですが、
立てない人はお尻が持ち上がらないまま立つ事が出来ません。




体育座り 立つ

まず足を体に近づけます。
これがまず出来るかどうかが最初のポイントです。


体育座り 立つ

そして立ち上がるには体をさらに前の方に持ち上げないといけないのですが、
これはお尻を背中で引っ張り上げる力が必要なんですね。
脚の力はこの状態ではほぼ使えませんので、背中の力が必要です。

背中やお尻の筋肉が硬いと、お尻が上に持ち上がってくれません。
という意味で、背中やお尻の柔軟性は必要とも言えますが、
柔らかいだけではダメで、体を上に引き上げる力も同時に要るんですね。


体育座り 立つ

それでこの姿勢にまで持ってこられれば、立つ事が出来ます。
脚の筋力はここまで来てやっと使えます。




そもそもしゃがめない人も最近は多いですよね。

ふくらはぎが硬いとしゃがめないともよく言われますが、
ふくらはぎが硬いのと重心が後ろになるのは大きく関係しています。

いつも椅子に座って背中や腰が丸まった姿勢をしていると、
骨盤が後傾し、重心がより後になってしまいます。
骨盤のあたりに重心がありますので、
しゃがむと重心がどんどん後になって足から遠ざかってしまうので尻もちをついてしまうんですね。



スポーツをしている人は要チェック!
しゃがめない人・体育座りから立てない人は、
まだパフォーマンスアップの大きな余地があります!




体育座りから立つのはなかなか難易度が高いですが、
これは重心が体のどこにあるか・それをより動作をするのに最適なところへ移動させられるかという目安になります。

重心の位置が足の真上のいい位置にあると、
スプリントやランニングといった走る競技をする人はとても有利です。

逆に重心の位置が悪いとそれだけ地面を蹴るエネルギーは伝わりにくいですから、
進みにくくなってしまいます。


自転車競技やスキーのようなスポーツでも、
骨盤を足の上に載せきれるかどうかで、踏力って全然違ってきてしまいます。

スキー 姿勢



競技をしているけど、体育座りから立てないという人は、
骨盤を上手く足の上に乗せられず、地面からの反作用の力を活用しきれていません。

という事はそこを改善すれば、まだ伸びる余地があるという事です。



”背中を伸ばす”はやはりとっても大切!


当コラムでも体幹を伸ばす動作の必要性を再三お話していますが、
今回の動作でも背中から体を引き上げるという、体幹を伸ばす動作が必要でした。
これは体を本来の位置に戻すために必要な動作で、
正しく立つために必要な動作なんですね。

背中やお尻が硬い人が多いので、まずはこれらのエクササイズで背中を伸ばす癖をつけましょう。




これが体育座りから立てるようになる第一歩であり、
さらに足が速くなったりペダルを漕ぐ力が増したりという
パフォーマンスアップのための一歩になっていくと思います。

この記事を書いたプロ

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