まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ東京
栗原庸介

終活カウンセラー資格を持つ親しみやすい司法書士

栗原庸介(くりはらようすけ)

栗原司法書士事務所

コラム

ブラックバイトを蔓延らせるもの  ~貧困ビジネスとしての名ばかり「奨学金」~

貧困問題

2018年2月15日

ブラックバイトは単なる企業モラルの問題だけではない。
むしろ国がその存在を黙認し奨励さえしていると私は考えます。

理由は大学の学費と奨学金の問題です。
今、奨学金は学生の2人に1人が利用しています。


一部の苦学生だけが奨学金を利用する、
というイメージは大昔のものです。

今や、私立大学に通うためには(場合によっては国公立でも)
よほど恵まれた家庭でない限り、
奨学金の利用はマストです。
なにせ、世帯所得の中央値がたったの約244万円しかありません。



収入は下がっているのに、大学の学費はここ40年間で大幅に増加。
1975年ころには約18万円だった私立大学の年間学費は、
現在では約81万円です。
学部によってはもっと高いでしょう。大学など高等教育への日本の公的支出は、
6年連続でOECD加盟国で最下位です。

高度経済成長期に、
国民の学費負担を重くするならば話はわかりますが、
バブル崩壊後景気は後退しているというのに、
そんな社会情勢を全く無視して
年々国民の学費負担を重くしてきました。

つまり、奨学金を利用するように追い込んでいるのは
国家に他なりません。

現在の若者は、300~1000万円程度の借金を背負って
社会に放り出されます。

そんな状況で、会社に対して
「労働者の権利主張」ができますか?



そして、私は奨学金のことを「借金」と表現しました。
ここがポイントです。諸外国では、給付制でなく貸与のものは
「ローン」と呼びます。奨学金とは言いません。

ですから、この国には「奨学金」制度は基本的にありません。
あるのは借金制度です。

今日も明日も全国の裁判所では、
多くの若者が被告席に立っています。
原告は日本学生支援機構です。

ちょっとおまけしてくれるかと思いきや、
元金は1円もおまけしてくれません。
それどころか利息や遅延損害金まで
がっちり取り立てます。
消費者金融の和解条件よりも厳しいです。



当の日本学生支援機構が、法的手続きによる回収に
強い覚悟を持って臨むと明言しています。

一日あたり平均して23人もの若者が、
奨学金滞納で差押を受けているというデータもあります。

生活保護費ですら差押えてきます。
(生活保護費も振り込まれてしまえば一般の債権です)

自暴自棄になって犯罪に走ったり自殺したりする
痛ましい事件も起きています。

元金はともかく、
利息や遅延損害金は純然たる収益です。

おかしくないですか?
本当に学生を支援する気があるのですか?
本当に1億総活躍させる気がありますか?

こんなの、国家がグルになった貧困ビジネスでしょう。

ぜひみなさん、現実に目を向けてください。
「自己責任」なんて言葉は政治家のまやかしです。
構造自体の問題なのです。

この記事を書いたプロ

栗原庸介

栗原庸介(くりはらようすけ)

栗原庸介プロのその他のコンテンツ

Share

栗原庸介プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
042-851-8297

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

栗原庸介

栗原司法書士事務所

担当栗原庸介(くりはらようすけ)

地図・アクセス