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乾利之

技術とビジネスとの両面から経営をサポートする弁理士

乾利之(いぬいとしゆき)

IPNJ 国際特許事務所

コラム

ネーミング、感覚だけで決めていませんか?

商標

2017年7月6日

ネーミングはビジネスの重要な要素

ブランド名や商品・サービス名、売り上げや利益を左右する大変重要な要素です。
ブランドや商品・サービスのイメージにあったネーミングはとても重要ですね。
お洒落な響きや優しい印象・・・、ちょっと待ってください、ネーミングを感覚だけで決めていませんか?
ネーミングは、ビジネスに役立つことが必要なのですが、この視点が抜けている場合が意外と多いのです。
少し整理してご説明します。

業界ごとに有効なネーミングは違う?

まず、業界ごとに有効なネーミングのタイプが異なります。当然といえば当然ですね。日用品であるか、金額が高いか、購入までの時間が長いか等、事情が異なれば有効なネーミングのタイプが異なるのは当然ですね。
ザックリとですが、購入までの時間が短い商品・サービスと、購入までの時間が長い商品とで区別できます。
更には、購入という意思決定に必要な情報が少なくて済む商品等と、多くの情報が必要な商品等とで区別することができます。

商品の特性を示唆する商標と独創的な商標とではどっちが有効?

よく商品の特性を示唆するようなネーミング(商標)があります。逆に、造語等の独創的なネーミング(商標)もよくあります。
一体、どちらがビジネス的によいネーミング(商標)なのでしょう?

商標のタイプと企業活動の情報(売上、利益率、広告宣伝費)とを組み合わせて分析した結果、やはり各業界で傾向が異なることがわかりましたが、全体としては、ざっくり以下の通りでした。

 ●売上をUPさせる   ⇒ 商品の特性等を示唆するネーミング
 ●利益率をUPさせる  ⇒ 独創的なネーミング
 ●宣伝広告費を軽減  ⇒ 商品の特性等を示唆するネーミング

自社の業界、業界でのポジション、狙う戦略等により、ネーミングのタイプを設定することが必要・重要であると思います。

ちなみに、示唆的なネーミング(商標)が多いのは化学や食品業界で、独創的な商標が多いのは自動車業界でした。

新しいネーミング法 戦略TMing法

弊所では、商標情報と企業業績情報等とを分析・研究することにより、独自のネーミングメソッド"戦略TMing"法を創出しております。
”戦略TMing”法は、これまでのネーミングのようにイメージで商品名・ブランド名を案出するのではなく、商標情報の分析、商標情報と企業業績との関係や、商標タイプと宣伝広告費との関係等を分析した研究結果に基づいたメソッドです。

”戦略TMing”法では、例えば、”宣伝広告費を少なくして売上をUPさせたい”、”利益率を高くしたい”、”新商品発売が他社に予測されないようにしたい”、”特徴あるブランドにしたい”、”メッセージ性を強くしたい”等、事業・経営サイドの要望達成に寄与する、という視点でネーミングを行います。

具体的には、まず、ステップ1では、事業戦略等を実現するために適したネーミングのタイプを設定します。主に業界の特徴等の外部環境と経営・事業部の意向・狙い(売上増、利益率、広告宣伝費、商品・ブランドの特徴・これまでの経緯、訴求内容等)とに基づいて、ネーミングのタイプを設定します。このステップでは、商標情報と企業業績との関係に関する研究結果に基づいて、ネーミングのタイプを設定します。特に、独創的なネーミングか、何らかの情報を示唆する示唆的なネーミングかを検討します。

次いで、ステップ2では、上記ステップ1で設定されたタイプに沿って、商品の機能や用途等の特性、商品のイメージやメッセージ、更には需要者の情報等に基づいて、具体的なネーミング案を案出します。ステップ1において、事業戦略等に沿うようなタイプ設定がされていますので、単に奇をてらったようなネーミングやイメージ先行のネーミングではなく、事業活動に役立つネーミングが提案されます。

重要なのはカッコいいネーミングではなくビジネスに有効なネーミング

単に、語感やイメージだけのネーミングではなく、”事業・経営における意向を戦略的に反映”させた”ネーミング(商標)”を案出することが重要なのだと考えています。

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