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乾利之

技術とビジネスとの両面から経営をサポートする弁理士

乾利之(いぬいとしゆき)

IPNJ 国際特許事務所

コラム

新しい会社名、重要なのは「商標」の視点!

商標

2017年7月4日

会社名が使えない?!

新しく会社を設立! 想いを込めて考えた会社名。商号調査もして設立登記も完了。パンフレットを作成し、HPに商品・サービス説明をUPして、会社名も大々的に広告して・・・えっ?、 会社名をパンフレットやHPで使えない?!
ビックリしますよね。実はよくある話なのです。
ビジネスで重要なのは「商号」ではなく「商標」なのです。「商号」と「商標」とは全く別物なのです。これについて、少し整理してご説明します。

商号と商標との違いは?ビジネスで重要なのは商標!

まず、「商号」は会社設立時の登記に必要です。この時に「商号」である「会社名」を決めることになります。
「会社名(商号)」は、設立する会社のコンセプト、ビジョンや創業者の熱い想いを込められている非常に大事なものです。
設立登記においては、同じ住所に他社の同じ「商号(会社名)」がなければ問題はなく、無事に登記されます。
ですので、通常、全く調査をしなくても登記される場合がほとんどです。
ちなみに、「商号」が登記されても、実質的に排他権等は生じないといえます。

次に、実際にビジネスを始めると、「商標」が重要になってきます。
「商標権」は、ビジネスにおいて、会社名、ブランド名、商品名やサービス名を使用する際に重要になってくる権利です。
一般的な名称を除き、ビジネスにおいては、「商標登録」されている会社名、ブランド名、商品名やサービス名を使用することが原則です。
商標権はビジネスにおいて相当強い権利です。
ザックリですが、同じビジネス分野に同一・類似の「商標」は重複して登録できないので、最初の1社のみ、その登録商標を使用できるということになっています。商標権者は、同じビジネス分野において、他人が同一・類似の「商標(会社名や商品名)」を使用することを排除できるのです。

商標権侵害のキケンも

もうおわかりでしょうが、商号を登記していても、同じビジネス分野において「商号(会社名)」と同一・類似の「商標」が登録されていれば、その「商号(会社名)」をビジネスで使用することはできない、ということになります。
会社名が使えない? いきなりビックリなのですが、現実なのです。
気がつかないで他人の登録商標を使用してしまうと、「商用権侵害!」となる危険があります。そうなると、結構大変な事になります。本業に大きな影響が出てしまいます。
知らなかった、では済まされないのです。

商標の視点! 商標調査と商標出願が重要

できれば会社名を検討している段階、遅くとも設立登記をする段階で先行登録商標の調査をすることが重要なのです。

また、事後的でも、会社名、ブランド名、商品名やサービス名は、パンフレットやHPに掲載する前に、他社の商標権を侵害しないか(同一・類似の先登録商標が無いか)を確認すると共に、安心して使用できるよう商標登録出願をすることが、ビジネスにおいて重要であるといえます。

ビジョンや熱い想いを込めて考えた会社名、思いっきりビジネスで使用して、アピールもしたいですよね。
そのためには、先行登録商標の調査や商標登録出願は非常に重要なのです。
 
新しい会社名、重要なのは「商標」の視点! なのです。

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