世の中にイラストレーションで小さな幸せを届け、豊かで幸せな社会を目指したい（2/3）

イラストレーター自身も、豊かで幸せな生活を送るために

　イラストレーターとして第一線で活躍してきた森さんですが「イラストレーターズ通信」の運営に力を入れるために、現在ではイラストレーターの仕事は引退したといいます。

「イラストレーターとして多忙を極めて体調を崩した時期があり、働き方を見直したときに、自分にしかできない『イラストレーターズ通信』の運営に力を入れようと決めました」

　会員専用の掲示板では、ギャランティ情報の共有、クライアントとの交渉方法の指導、契約方法の指導、著作権に関する啓蒙活動、仕事の増やし方や営業方法の指導などを行っています。一人で活動しているイラストレーターが抱える、あらゆる悩みと疑問を相談できる貴重な場です。また、会員であるイラストレーターがトラブルに巻き込まれた時のために、顧問弁護士とも契約、いつでも相談が可能です。

　「イラストレーターズ通信」のもう一つの活動として、『年鑑イラストレーターズ通信』の発行があります。イラストレーターとして仕事をしていくためには、まず自分の作品を知ってもらうことが大切です。そこで森さんは、会員の作品を年に一度、一冊の本にまとめ約5,000件のクライアントに向けて無料で発送しています。

「どんなに優れた才能があっても、それを広く知ってもらわなければ仕事にもつながりません。この本を通じて仕事を受注できたり、仕事量が増えたりした無名の新人イラストレーターが何人もいます。自分の活動が実を結んだと実感できる瞬間ですね」

　また本の他にもWebでイラストレーターを検索できる「Webイラストレーターズ通信」の運営も行っており、プロのイラストレーターの幅広い活躍が期待されています。

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【次ページ】プロはもちろん、アマチュアの育成にも力を入れていきたい

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