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内田ひとみ

女性のキャリアを戦力化し活躍人材を創るキャリアコンサルタント

内田ひとみ(うちだひとみ) / キャリアコンサルタント

株式会社HUGRES(ハグリス)

コラム

コミュニケーション不足はパワハラを引き起こす!

2020年3月4日

コラムカテゴリ:ビジネス

パワハラの定義とは

バブル崩壊後、経済の停滞が長く続きました。企業ではリストラの嵐が起き、上司からのプレッシャーは増していくなか、メンタル不調を訴える社員の増加が社会問題化してきました。うつ病になり自殺する件数も増え、メンタルヘルスへという言葉も盛んに使われるようになりました。

企業を取り巻くこういった背景から、職場での過度なプレッシャーはなくさなければならないという機運が高まっています。

諸説ありますが、2003年に「許すな!パワーハラスメント(飛鳥新社)」が出版され、これ以降、パワハラという言葉は社会に浸透するようになりました。
パワハラは日本でつくられた造語です。セクシュアルハラスメントが世界共通の言葉であるのに対し、パワハラは日本だけの言葉です。日本の組織文化とパワハラ問題は切り離せないということを物語っています。

その後、パワハラという言葉が浸透していく過程でさまざまな定義が打ち出されてきましたが、2010年に厚生労働省が有識者会議を行い、2012年にパワハラの定義を公式に発表しています。

<定義>
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対し、職務上の地位や人間関係などの優位性を背景に、業務の適切な範囲を超えて精神的・肉体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為をいう。

<類型>
業務の適正な範囲を超えている例

1.暴行などの「身体的な行動」
2.暴言などの「精神的な攻撃」
3.無視などの「人間関係からの切り離し」
4.実行不可能な仕事の強制などの「過大な要求」
5.能力とかけ離れた難易度の低い仕事を命じるなどの「過小な要求」
6.私的なことに過度に立ち入る「個の侵害」

ここで注意しておきたいのが、パワハラに該当する行為は上位者から下位者に対する行為だけではなく同僚同士、ないしは下位者から上位者への行為も含まれるということです。

企業に求められるパワハラへの対応

セクハラは国家公務員、地方公務員の組織ではしかるべき措置をとることが法的に定められています。

しかし、ハラスメントの予防措置について明確な法律は今のところありません。とはいえ、何も策を講じないまま問題を放置していると、賠償責任を問われる事態に発展する恐れもあります。

防止策としてはまず行うべきは、防止体制の整備、防止規定の整備、そして相談体制を整えることです。具体的には、組織トップによるハラスメントをなくすという強い意志表示、予防・解決に向けてのガイドライン作成などのルールづくり、パワハラの実態の把握、管理職と従業員それぞれに応じた教育研修、パワハラに対する組織の方針や取り組みの社内周知です。

パワハラが発生した場合、原則として被害を訴える人の立場に寄り添い話を聞くことが大切です。相談を受ける窓口はヒアリングした内容の守秘義務についてきちんと説明し、相談者がリラックスして話ができる環境をつくり、事実関係を確認していきましょう。

パワハラの実態を確認するために、行為者(パワハラを行った人)、上司、同僚、目撃者などに事情聴取を行います。深刻な場合は刑事事件になることも想定し、調査記録の作成や保管は慎重に行う必要があります。

コミュニケーション不足が引き起こすパワハラ

売り上げを上げる、コスト削減といった問題ならば、会社の利益につながります。また、それを達成した個人も評価されます。経験と知識をもって立ち向かえば解決の糸口も見えてきます。

それに対して、パワハラ問題は利益に直結することはありません。複雑で面倒なやっかいごとと捉える組織もあるかもしれません。

しかし、放置しておくことは企業にとって何のメリットもありません。パワハラ対策を講じないままでいると、管理職は部下の指導におよび腰になります。自信をもって部下の指導にあたり、後進の育成に努めなければ会社は衰退していく一方です。これは、ひとえに職場でのコミュニケーション不足が招いている事態です。

管理職が、パワハラだと訴えられることを恐れて、部下の指導を行わない。必要最低限の接触で済むように、業務的な報連相しかしない。何か問題があっても、指導や注意は問題の火種になるから見てみぬふりというのでは、何も解決しません。

部下を指導することは重要な職務です。逃げるのではなく、部下の日頃の業務や言動に気を配り、適切なアドバイスをしていれば、いきなり反発されることはありません。部下を見守り、成長を願っての指導ならば真摯に受け止めてくれるはずです。

信頼関係がないとパワハラと捉えられる

「自分は部下のことを理解し、信頼している」という方もいるでしょう。しかし、心の深い部分では信頼しきれていない上司もいます。

部下に任せてはみたものの、少しでも失敗しそうになったらすぐに引きとって自分でやってしまうのです。部下はプライドを傷つけられて意欲が低下し、上司への信頼もなくなります。部下を育てるために仕事を任せることは、リスクをとることです。全く安全な場所にいて部下を育てることはできません。

強い信頼関係があれば、お互いの思い違いで生じるパワハラは防ぐことができます。言葉では何とでもとりつくろえますが、行動が伴わなければ信頼は得られません。部下から信頼を得るためには、まず自分から相手を信じ、それを言葉や態度で示していきましょう。

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