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  1. 職場を取り巻くさまざま環境が従業員のメンタルヘルスに不調をもたらす!

コラム

職場を取り巻くさまざま環境が従業員のメンタルヘルスに不調をもたらす!

2020年6月30日

テーマ:経営者が考える強い組織の作り方

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: メンタルヘルス 対策健康経営

企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化している近年、職場環境もまた変化が激しく、社内システムや複雑な人間関係に疲れてしまい、メンタル面で不調を訴える人が増えています。

グローバル化や産業技術の進化に後れを取らないように舵を切り続ける企業も大変ですが、それを支える社員に過剰な負荷がかかっていないかどうかも同時に検討しましょう。

メンタルヘルスとは

メンタルヘルスとは「心の健康」のことです。厚生労働省では、「心の健康」とはいきいきと自分らしくあるための重要な条件である、とした上で、具体的に以下の要素をあげています。

・自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)
・状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)
・他人や社会と建設的なよい関係を築けること(社会的健康)
・人生の目的や意義を見いだし、主体的に人生を選択すること(人間的健康)

メンタルヘルスの不調といえば、うつ病などの精神疾患を指すと思われがちですが、上記の要素に1つでも問題があると感じた場合は、メンタルヘルスに問題があると考えていいでしょう。

ただし、メンタルヘルスの不調は自分で気づくことは難しく、知らないうちに深刻な心の病になってしまうこともあります。仕事をしているとストレスと無縁ではいられないので、気分転換がうまくできているかなど、ストレスコントロールが大切です。

厚生労働省では、職場におけるメンタルヘルスケアについて、2000年に「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を発表しています。そこでは、「労働者自身のセルフケア」「管理監督者によるケア」「事業場外内の健康管理担当者によるケア」「事業場外の専門家によるケア」の4つのメンタルヘルスケアの推進が重要とされました。

ところがなかなか改善に至らず、メンタルヘルスの不調による自殺者が後を絶たないため、2010年には「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を発足させ、管理職の教育や職場におけるメンタルヘルス不調者の把握など、具体的な施策の実施を始めました。

さらに、2013年に打ち出された「第十二次労働災害防止計画」の中で、「メンタルヘルス不調予防のための職場改善の取り組み」「ストレスへの気づきと対応の促進」「取組方法のわからない事業場への支援」「職場復帰対策の支援」などが示されました。

メンタルヘルス不調は会社の責任

メンタルヘルスが健全であれば、毎日をイキイキ過ごすことができ、職場でも意欲的に仕事に取り組むことができます。多少のストレスなら適度に休憩をとったり、休日にリフレッシュしたりするなど自主的にコントロールできます。

ところが、昨今、企業間の競争が激しく、勝ち抜くために厳しいコストカットが行われるなど職場の環境も厳しくなりました。社員一人ひとりにかかる負担が大きくなり、かかるストレスも大変なものです。

雇用者が守らなければいけない法律、労働基準法の第一条には「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」と定められています。

企業が競争に勝っていくことはもちろん大切ですが、企業が職場環境に気を配り、身体的にも精神的にも社員が人間らしく働けるようにすることは、国によって推進され、法律で義務づけられているのです。

また、前述の厚生労働省の動きにもあるように、個人のメンタルヘルスケアや専門家によるサポートだけでなく、積極的な企業によるメンタルヘルスケアの取り組みの重要性が高まっています。

過重労働がメンタルヘルスに不調をもたらす

少子化による労働力不足や企業の人件費削減の影響で、多くの場合、職場では少人数で多くの仕事をこなさなければいけない状況になっています。そして、こうした長時間労働などの過重労働はメンタルヘルスに悪影響を及ぼして、うつ病など精神疾患の発症の原因になると指摘されています。

長時間労働については、精神疾患の発症直前の1カ月間に160時間を超える時間外労働があった場合は、労災認定されるなど、企業の責任が問われます。また、過重労働によるメンタルヘルス不調の問題が多発し、自殺者が出るなどの深刻な事態から、政府によって「働き方改革」が推進されています。

平成30年には、長時間労働の是正など労働基準法の一部改正が行われ、原則として時間外労働の上限を月45時間、年360時間にすることが定められました。企業として法律を守ることは当然ですが、社員が過重労働によってメンタルヘルスが不調になるような職場では、業務に支障が出て生産性が落ちてしまいます。

社員にとってはもちろんのこと、企業にとっても、過重労働の見直しと適切な労働時間の管理の重要性を認識する必要があります。「働き方改革」の推進によって、大企業の時短の流れはできつつありますが、猶予措置がとられている中小企業への波及が今後の課題といえます。

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猪瀬真希

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猪瀬真希(TMSオフィスコンサルティング)

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