多目的に使えるスタジオを運営（3/3）

「舞台が好き」という思いでスタジオ経営に乗り出す

　小澤さんが舞台の楽しさに目覚めたのは宝塚歌劇団。「小学生の頃に母に連れられ観に行って、その華やかさにいっぺんで大ファンになってしまいました」と振り返ります。

　前職は東京大学の職員。働きながら、「自分も舞台に立ってみたい」という夢を抱き続けてきました。そして学内のスポーツセンターでジャズダンスを始めたことから、ついに初舞台を踏みました。
「それから社交ダンス、オペラやコーラス、演劇やミュージカルを次々に習い始め、今では年に10回以上は舞台に出ています。オペレッタでは念願の男役にも挑戦しました。」

　発表会やイベントの練習場所として多目的ホールなどを利用してきましたが、気に入った練習場所が見つからなかったことが、グラッドリをオープンするきっかけになったそうです。
「多目的ホールなどの床にテープ等で枠取りをして、舞台の幅に見立てるのですが、その位置と鏡の位置が合わなかったり、ジレンマを感じることが度々あり、舞台幅のスタジオを作りたい！と思うようになったのです」

　そして、スタジオ経営を念頭に起業セミナーを受講するなど、準備を進めてきました。チャンスが巡ってきたのは定年後。パーソナルトレーニングに通っていたスポーツジムが閉鎖になることから、その場所を引き継いでグラッドリをオープンしたのです。スタジオは前述の通り、小澤さんのこだわりを詰め込み、全面リニューアルしました。

　グラッドリは、スタジオのほか更衣室、中庭、ラウンジも併設しています。外苑、皇居などのジョギングコースが近いとあって、ランナーズステーションを利用する人も多いそうです。

「ラウンジのレンタルも可能。ラウンジでは学習塾、英会話レッスンや誕生会などに利用するほか、軽食やお弁当を販売する業者さんの利用も歓迎しています。スタジオをはじめ、この空間を皆さんのアイディアで使ってほしいですね」

（取材年月：2017年12月）　

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