まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ東京
河本扶美子

個人事業主・中小企業経営者のためのブランディングアドバイザー

河本扶美子(かわもとふみこ)

株式会社ファーストブランド

お電話での
お問い合わせ
03-3370-7800

コラム

パーソナルブランディングに必要な情熱①本物の情熱は「一瞬の熱さ」ではない

あなたの強みに価値を感じ、時間やお金を惜しまずにかけたいと思うファンをつくるパーソナルブランディング。「あなたでなければいけない」と言われるための必須要素として「情熱」があります。今回からは「情熱」にフォーカスしてみていきましょう。

情熱がなければ選ばれ続けることはない

パーソナルブランディングを行う上では、あなたの価値観や強みと違ったポイントで(たとえば、安いからとか、理不尽に無理難題を言っても言い返してこないから、とか)あなたに仕事を依頼する人ではなく、また、あなたに対して好感を持ってはいるものの、時間やお金をかけることを惜しむ人ではなく、「あなたの強みに惚れ込んで、他の人ではなくあなたに仕事を依頼したいファン」を作っていくことが必要になります。

その為には、あなたは「強み」を理由に選ばれ続けなければなりません。つまり、相手にあなたやあなたの強みに対し時間やお金をかける価値があると感じ続けてもらわなければならないということです。これを実現するためには、ターゲットとなる相手の心を動かし、相手に共感してもらうことが必要です。

アリストテレスが提唱した「人の心を動かす3要素」という考え方では、人の心が動くには「論理」「感情」「信頼」の3つが必要になるそうです。これをパーソナルブランディングに置き換えてみると、「論理」は「スキルやスペック」に、「感情」は「情熱(マインド)」に、「信頼」は「貢献」に置き換えることができます。自分の経験に当てはめてみると、実感がわきますよね。

ここで、もっとも重要な要素は何かというと「感情」です。人は心で動く生き物であり、どれほどロジカルな人であっても、自分の感情に逆らうことは並大抵のことではありません。購買行動の傾向を見てみても、人は何かを買おうとする際に最初に直感で「欲しい!」と思い、後から論理的に買う理由を見つけるというプロセスは有名です。人は結局のところ、感情で動いているのです。

ということは、感情に訴えかけることができなければ、人の心を動かしてファンになってもらうことはできません。そのためには、「本物の情熱」が必要です。

本物の情熱は「一瞬の熱さ」とは違う

「情熱」という言葉だけを聞くと、暑苦しさや声の大きさや立ち込める熱気をイメージしてしまいそうですが、ここでいう情熱はそうしたその時に湧き上がる「温度」「熱血」の話ではありません。

パーソナルブランディングに必要な情熱は、ターゲットである顧客とゴールや価値観を共有できるまで向き合い続けようという覚悟や、どれだけ上手くいかなくても課題に対して常に真摯に立ち向かおうとする熱意を指します。

本物の情熱を計るとすれば、見た目の温度ではなく「どれだけ継続できるか」という時間軸でとらえる方が正確でしょう。たとえ誰が何と言おうと最後まであきらめずやり遂げる。長いスパンでいえば、世の中がどういう状況になろうと10年20年、一生をかけてうちこむ姿勢。ずっと考え続け、ずっと行動し続ける、そうした持続する静かな熱意のことです。

なぜ情熱が必要なのか?

本物の情熱、つまり「ゴールや価値観に真摯に向き合い続ける姿勢」が人の心を動かし、ファンにする。その理由は2つあります。

1つはその姿勢が「共感する喜び」や「大きな満足」を生むこと。もう1つは「継続することで強みがどんどん研ぎ澄まされていく」ということです。

まず1つ目についていえば、たとえばあなたが問題を抱えて困っている時に、「お金儲けのため」ではなく、課題解決というゴールを共有して真摯に向き合い続けてくれる人物がいたとしたら、とても心強く、頼もしく思いますよね。お金でサービスを買ったという印象よりも、「この人は本気で、覚悟を持って自分のことを考えてくれている」「この人ならわかってくれる」「最後の最後までとことん付き合ってくれた」といううれしい気持ちになるでしょう。

もしその人に情熱がなかったとしたらどうでしょうか?その人の行動はおそらくお金のためか、責任感や義務感、もしくはマニュアルやルールだからといった理由になるでしょう。行動に心が伴っていないことがわかってしまうと、たとえ素晴らしいスキルを発揮されて課題が解決したとしても、ファンにまでなることはありません。

そして2つ目。競合が増え続ける世の中で、なんとなく選ばれるのではなく、「明確な理由を持って選ばれ続ける」ことは簡単ではありませんよね。当然、選ばれる理由となる強みを誰よりも磨き続けなければなりません。

ファンというと、一度獲得すればもう努力しなくとも盲目的に選び続けてくれる「都合のいい相手」のように見えますが、実際のファンは厳しい目を持っています。「価値観」で繋がっているからこそ、相手も妥協できないのです。もしあなたの強みがファンの期待を上回って発揮されていれば、「やっぱりあなたはすごい!」と感激し、他に目を向けることはないでしょう。推薦者として、自発的に周りに広めてくれたりもする強い味方になります。しかし、もし期待に応えられなければ、彼らはひどく落胆し「以前はこんな風じゃなかった」と離れて行ってしまいます。

こう書くと、「そんなふうにずっと努力しなければならないなら、カンフル剤的な広告やプロモーション、営業活動をしているのと同じじゃないか。なぜ、わざわざパーソナルブランディングなんてやらなきゃいけないんだ」と感じるかもしれません。

しかし、カンフル剤としての広告、プロモーション、営業活動は、そもそも「必要に迫られて行う施策」に過ぎません。

一方、本物の情熱は自分の価値観に基づくものであり、おさえようとしても勝手にわきあがってくるものです。そして、自己犠牲や心に鞭を打ってイヤイヤ行動を起こすのではなく、自ら進んで考えたり行動を起こし続け、強みを磨き続けることができます。

顧客も、提供するあなた自身も、感情で動く生き物であることを考えれば、本物の情熱、「継続した真摯な姿勢」なくして本当に選び続けてくれるファンは獲得しようがないのです。

次回は、「情熱を注げるものをどうやって見つけるか」についてみていきましょう。

今回のワーク

●夢中になると話が止まらなくなるテーマはありますか?
●あなたが継続して向き合い続けているテーマは何でしょうか?

この記事を書いたプロ

河本扶美子

河本扶美子(かわもとふみこ)

河本扶美子プロのその他のコンテンツ

Share

河本扶美子プロのその他のコンテンツ