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渡部典子

アメリカの博士号を持つ心理セラピスト

渡部典子(わたなべのりこ)

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コラム

海外赴任の帰国後に離婚が増える理由~離婚しないために大切なこと

海外赴任と夫婦関係

2018年6月20日

海外赴任で何かと頼りにできるのは配偶者です。しかし、忙しさにかまけて妻を顧みなければ妻の不満はたまるばかりです。帰国後にストレスが爆発し、離婚するケースが多くなっています。離婚を避けるためには、赴任中からの夫婦関係のメンテナンスが大切です。

海外赴任は夫婦関係に対する大きな試練

海外赴任は夫婦の関係に大きな影響を与えます。日本にいるうちはめったに喧嘩をしない仲睦まじい夫婦でも、いざ海外へ飛んでお互いしか頼る相手のいない生活していくうちに、いざこざが絶えなくなったというのはよく聞く話です。

夫はまるきり異なる職場環境の中で、自分の仕事だけで手いっぱい。一方妻は、夫の職場の規定や言葉の問題などで勤めにも出ることもかなわず、自分の居場所や生きがいを見つけられないことから、空虚な日々を過ごすことになりかねません。友人も持てず見知らぬ土地で独りぼっち、孤独を抱えてホームシックにかかることだってあるでしょう。

日常生活の中で買い物や役所への手続き、子どもの教育といったあらゆる場面で分からないことが噴出します。夫に助けを求めても忙しさゆえに相手にされないとくれば、一つひとつは些細なことでもストレスは確実に積み重なっていきます。

旅行とは違い、海外赴任ともなればそれ相応の覚悟が必要になります。実家にも頼れず、付き合いの長い友人たちとも別れ、住み慣れた日本というホームグランドを離れるのです。遠い異国の地で頼れる相手は夫だけ。海外赴任という任務を遂行するまでは、何が起きようとも夫婦は運命共同体として協力する仲間です。

本来であれば、日本にいるとき以上にお互いが支えあい信頼しあう関係性が求められます。そのような状況下で、もし夫との意思疎通が非常に難しいとしたら、妻はいたたまれない気持ちになるでしょう。国内ならば、実家や友人に愚痴をこぼし悩みを聞いてもらうこともできます。しかしそこは逃げ場のない閉ざされた空間。やり場のない寂しさや苦痛は、日本にいるときの何倍にもなって妻にのしかかります。海外生活は夫婦にとって、大きな試練なのです。

帰国した妻が離婚を選ぶ理由

海外赴任中、夫が妻のストレスを見て見ぬふりをしていたとします。もしくは、妻が苦しんでいること自体気づかなかったかもしれません。そうした場合、任期を終えての帰国後、夫婦関係はどうなるでしょう。

ようやく帰国の辞令が降りて、空港に到着した時点で駐在員の妻という役割は終了します。張りつめていた緊張の糸が緩み、ぽっかりと大きな穴が開いたような空虚感に襲われるのです。一番苦しかった時に手を差し伸べてくれなかった夫に対し、失望と怒りが沸き上がるのはこの頃です。この先の人生を不誠実なパートナーと過ごして良いものかと自問自答した末、妻が離婚を決断するケースは少なくないのです。

海外生活を夫と一蓮托生で乗り切った妻でさえも、帰国後試練を受ける場合があります。異国の地で家族としての結びつきを強めたにもかかわらず、海外での経験がその後日本での人生に変化をもたらすこともあるのです。

例えばアメリカのような国に赴任したとしたら、夫も男女平等やレディーファーストの習慣を実践していたかもしれません。妻をエスコートし、ドアを開け、コートを脱がせてくれる夫の態度に、驚きながらも嬉しい気持ちになったことでしょう。忙しい合間をぬってオペラやミュージカルに連れ出してくれたり、夜更けまで二人で人生について語り合ったり…。子どもがいても、たまにはベビーシッターに預けて夜の街に繰り出すこともあったかもしれません。

それが帰国したとたん、古風な「日本人夫」に戻ってしまうのです。嫁姑問題や子どもの教育、家事などには構っていられないという姿に、妻たちは大きく失望してしまいます。

いったんは進歩的で理想的な夫婦像に近づけたのに、帰国後は赴任地での生活は夢だったかのような有様です。接待で仕事の一端を担っていた妻の役割も終わり。仕事を通じての夫との一体感や共通の話題も消え去ります。

帰国後、船便と航空便で届く家財道具を荷解きし、何とか落ち着いた頃。子どもの学校やら様々な事務手続きが片付いた頃です。ふつふつと行き場のない気持ちが沸き上がり、離婚の二文字がしばしば頭をよぎります。

離婚しないためは赴任中から常に危機感を持って行動すること

海外赴任後に夫婦の危機が訪れることもあると認識して、赴任中からそれを踏まえて行動することです。仕事のみにエネルギーを使う夫に苛立つ気持ちはよく分かります。もとはと言えば、夫の仕事のためにはるばる見知らぬ土地へ居を移したのですから、憤る気持ちはごく普通の感情です。

そのようなときは少し心に余裕をもって、夫の視点で状況を考えてみましょう。夫も外国で結果を出さなければと必死にもがいています。これは家族を養うためでもあるのです。まずは、夫を責めるよりもねぎらってみませんか。

それには自分なりの表現で、夫に感謝の気持ちを伝えると良いですね。感謝の気持ちを伝えるという行為が、カンフル剤のような効果を発揮して、関係改善につながるケースは少なくありません。

相手のことを思いやるためには、気持ちに余裕が必要です。それを可能にするのが、状況を客観的に見つめることです。時間がかかっても構いません。厳しい状況において、信頼関係をゆっくりと育てていきましょう。

また運動も気持ちの余裕を生む大きな助けになります。身体を動かすことからため込んだモヤモヤが解消でき、気持ちが開放的になります。運動を通して友人と交流することもできるかもしれません。すると行き場のない溜まったエネルギーが、夫だけに向いてしまうのを防ぐことも可能になります。

それでも夫婦関係がどうにも好転しないと感じた時には、専門家にアドバイスを求めましょう。負の感情をため込んでも何も良いことはありません。帰国後の幸せのためにも、常に夫婦関係のメンテを心がけましょう。

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