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  1. SDGsウォッシュ、ソーシャルビジネスウォッシュ、ウォッシュの回避には
風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(かざまえみこ)

有限会社キュベル

コラム

SDGsウォッシュ、ソーシャルビジネスウォッシュ、ウォッシュの回避には

2019年4月23日

テーマ:組織変革

SDGsウォッシュ⁈


環境とビジネスにフォーカスしたビジネス情報誌「オルタナ」55号に興味深い記事がありました。〇〇ウォッシュというのは〇〇に取り組んでいるフリをすることだそうです。かつて見せかけだけの環境貢献を標ぼうする「グリーンウォッシュ」という言葉がありしたが、今は「SDGsウォッシュ」への懸念もあるそうです。SDGsが国連に採択されて3年が経ち、今や多くの政治家や官僚、企業幹部が胸にSDGsのバッジをつけていますが、そのバッジにふさわしい行動をしているのだろうかという問いかけでした。

大企業はもとより、最近では中小企業でも「SDGsの達成に貢献する」というアピールも目にするようになりました。これが有言実行なのかという一つの判断となるのが、自社のサプライチェーンの中で環境や人権の問題に取り組んでいるのかということのようです。深刻な環境破壊や人権侵害、違法な伐採や違法漁業などに関心を示さず、それを放置していたら見せかけだけのSDGsと言われるだろうとのことです。


ソーシャルビジネスウォッシュ⁈



同じような意味でソーシャルビジネスウォッシュというのもありそうです。ソーシャルビジネス(社会問題をビジネスの手法で解決する取り組み)に取り組んでいるフリをする。ソーシャルビジネスといった方が聞こえがいいので、そのように標榜する。

ソーシャルビジネスと一般ビジネスの違いは、その出発点にあります。ソーシャルビジネスは「社会問題の解決」で、一般ビジネスは「利益の最大化」。どちらがどうということではありませんが、利益の最大化のためにソーシャルビジネスを標ぼうするのは、ちょっと違うと思います。

例えば、「女性の活躍を応援するソーシャルビジネスです。女性の起業支援をしています」というアピールがあった場合、何となくそうかなとは思うのですが、女性の活躍においてどこに社会問題があるとこの事業者が考えているか分からないですし、一般的な女性の起業市場における事業(起業市場の中で利潤を追求していく事業)とどう違うのかが分からないということになります。

また障害福祉サービス制度の中で、福祉的サービスを提供しながら障害者を雇用する障害者就労継続支援A型事業。就労事業収益で雇用した障害者に給与を払うとされたますが、就労事業収益では払えず、福祉的収入で補填しているという状況も指摘されています。(全事業所の7割!)多くの事業所は就労事業で工賃を払えるようにと努力されていることよく理解してますが、中には「悪しきA型」と呼ばれ最初から福祉的収入で回すことを想定している事業所もあったとか、なかったとか。こういったケースもやはりウォッシュと言わざるを得ないのかもしれません。

ウォッシュを回避するために


「利益の最大化」「営利」と聞くとネガティブな印象を持つ人もいるようですが、当然に法令を遵守しながら事業(自社にとって魅力的な市場にモノ・サービスを提供する)を行い、利益を出し、事業を継続します。事業を継続するには利益が必要なので、利益重視になるということです。

ソーシャルビジネスは「社会問題の解決」が目的で、そのための事業を組み、継続させていきます。そしてこの事業の成果として、「社会問題の解決に向けて、どのような成果を生んだのか」になると思います。「成果」つまり「取り組む社会問題にどれだ良い変化を起こすことが出来たか」が問われると思います。

出発点が社会問題の解決でも、事業を進めているうちに「利益の最大化」が優先事項になったり、利益が手段であったはずがいつの間にか目的になったりすることもあると思います。
その状態が続くと、そのつもりはなかったのにウォッシュと呼ばれかねないかもしれません。

ウォッシュを回避するために有効な手段としては、元々自分たちが目指している方向がぶれないようにするということがあります。

・現在どんな社会問題があってその問題を解決することでどんな社会になるのかというビジョンを描く

・その到達に向けてどのような道筋を辿っていくのかを図式化する。ロジックモデルを描く

ということが上げられます。


社会に何か役立つ仕事をしたいとお考えの方は、ここから始めてみてはいかがでしょうか?

すでにソーシャルビジネスを行っているという方は、成果を図る尺度として活用してみてはいかがでしょうか?

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成果志向のソーシャルビジネスをエンパワメント

有限会社キュベル
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Mission
何らかの「障害」があっても
張り合いをもって働ける社会を目指す
ソーシャルビジネスを支援します。
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この記事を書いたプロ

風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(有限会社キュベル)

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