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風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(かざまえみこ)

有限会社キュベル

コラム

障害者施設発の新規事業「お墓のお掃除代行」、只今ビジネスチャレンジ進行中

新規事業

2018年10月11日

「どうやら困っているみたい」、そこから考えた

工賃向上に何か打ち手を考えたい。そう思っている事業所は多いはず。今の事業を改善できるか、それとも新規事業を考えるか。新規事業といっても、何を手掛かりにヒントを見つけていけばいいのか。

障害者施設発の新規事業「お墓のお掃除代行」は、どうやって生まれて、どんなプロセスで進んでいるのか。中間報告で、ちょっとまとめてみました。

着想したのは障害者就労継続B型事業所の支援員。
この施設の近くに大規模霊園があることに気づきました。

見ていると、霊園に来ているのは高齢者が多い、公共交通機関を使い最寄りの駅から20分かけて歩いてくる、霊園の中を見渡せば長いこと手入れされていないお墓もある、いま来ている人たちもしんどいだろうし、この足が途絶えてしまったら、手入れされないお墓がますます増えるのでは

というところから「お墓のお掃除代行」にチャンスがありそうだと気づいたのです。

次に考えるのは、障害者にやりがいのある仕事になるか

ここまでは普通のビジネスの着想ですが(とはいえアンテナを立てていないと絶対ひっかかりません)、障害者施設発の新規事業はここからが本番。

この仕事が障害者にやりがいのある仕事になるのかどうか、を考えます。

視点は、多くの障害者が関わることができるか(仕事の種類)とスキルアップができるような難易度があるか、ということの他に、この仕事で障害者がどれだけの工賃を得ることができるかどうか、ということになります。

障害者施設とはいえ、障害者が行う「仕事」なので、どのくらい稼げるかは重要です。


仲間を募って、ビジネスモデルを作ってみた

霊園にあるお墓の数はかなり多い。自分たち1事業所だけで行うよりも、複数で行った方がスケールが生まれるし、アピールにもなる。ということで、この事業に興味を持つ仲間を募りました。作業部隊として参加する障害者就労継続B型もあれば、営業部隊として参加する就労移行事業所、この事業に賛同する民間事業者のチームが生まれました。

このチームでビジネスモデル案を作成。事業の設定理由や強み、そして一番重要な「提供価値」を喧々諤々、知恵を出し合いながらまとめてみました。こういう話し合いが初めての事業所も、だんだん慣れてきます。


作業体験を行い、ビジネスモデルの修正を重ねている

机上作業が一段落したところで、実際の作業体験。チームメンバーの知り合いのご協力で作業させていただくお墓を手配していただき、実際にお掃除。普段は気にかけることもないお墓の石の拭き方や周りに生えている雑草の抜き方などを学びました。どれも深いです。

体験での経験を持って、再度机上作業に戻り、ビジネスモデルの修正へ。収支計画も作成します。視点は「障害者にとって、工賃も含めて、やりがいになる仕事かどうか」。

各立場からのいくつもの目が入るので時間はかかりますが、これが良い事業準備となります。
別の言い方をすれば、このプロセスやこの時間を飛ばしてしまっては、良い事業は作れないと思います。

さて、いよいよ事業準備は後半へ。

今年度中の立ち上げに向けて、チーム一丸、馬力を上げています。


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何らかの「障害」があっても
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ソーシャルビジネスを支援します。
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