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風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(かざまえみこ)

有限会社キュベル

コラム

工賃アップの自主製品考

工賃向上

2016年9月5日 / 2017年1月14日更新

障害者就労継続支援B型事業は、その生産活動を通して働く利用者に工賃を支払うものですが、生産活動の中心に自主製品を置いている事業所は、非常に多いです。自主製品にはパン、クッキー、弁当などの食品系や、雑貨や日用品や玩具などの非食品系に分けられ、そのほとんどが「モノ」系です。

事業の特長としては、自分たちの考えをモノに反映できる、自分たちで値段を決められる、自分たちで売り方を決められる、つまり「自分たちで計画が立てられる」ことにあります。計画の立て方次第では望ましい利益を得ることができますが、その逆もしかり、全く利益が出ないということにもなります。

工賃アップを狙って自主製品に力を入れているのに上手くいかない理由には

・原材料にこだわりすぎて原価が高くなっている。
・それを価格に反映できない。(‘福祉価格‘より高いと売れないように思う)
・数が作れない。(作り手不足、生産性の問題など)
・数が作れても、買ってもらえるかどうか分からない

などなどがあります。これらの不安や心配は本当にもっともなのですが、この不安のままに慎重な計画を作ると、
「材料にはこだわっているが安い福祉価格で、売れ残らない程度の数を作る」ということになり、利益の薄い(工賃アップへのインパクトの低い)成果になってしまいます。

この不安を断ち切り、慎重すぎる計画に陥らないようにするにはどうしたらいいか?

手に取った人が・買う人がうなるくらい
「ぜったいいいものを作る」「ぜったい美味しいものを作る」「うんと喜んでくれるものを作る」

食品であれ、食品以外のものであれ、これをまず頭上に掲げることだと思います。

ぜったいいいものを作る、そのためには、原材料にこだわるのはいいがそれを使いこなすだけの技術が必要、どんなものが今評価されているのかを研究することも必要、それらを喜んでくれる人たちがどういう人たちでどこにいるのかを知ることも必要、それらを利用者と一緒に作るためにどういう工程を組み、試作を重ね、完成まで持っていけるのかをマネジメントすることも
必要、その完成品の価値を評価し価格を設定することも必要、喜んでくれる人にどう届けるかを決めることが必要、それして結果としていくらの利益が出るかを試算し、望ましいい姿まで試行錯誤することが必要。

「福祉施設だから民間事業者がやるようなそんなことはできない」というお声をいただきそうです。
しかし自主製品は一般消費者が福祉施設を知るきっかけとなります。「こういうものが作れるんだ」「これはスゴイ」という驚きと感動は、同じ目線でのつながりを築いていくと思いませんか?

「ぜったい美味しいものを作る」という思いでハンバーガーを販売している空ゆけ未来工房さん(就労継続支援B型・墨田区)。牛肉100%のボリューミーなハンバーガーは単品600円ながら肉好きファンを満足させています。



こちらの工房ではクッキーも製造しスカイツリーにある観光ショップ等で販売していますが、そこでたまたま買った観光客のお客さんが「このクッキーには愛を感じます」とわざわざお手紙をくださったそうです。

自主製品には、工賃アップだけではない、人と人をつなぐ不思議な強さがあることを感じさせてくれます。

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