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風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(かざまえみこ)

有限会社キュベル

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コラム

デンマークの障害者就労支援

2016年7月18日

この秋にソーシャルファームの視察でオランダとデンマークに行くという若い方から連絡がありました。日本ではソーシャルファームに類似する形態が特例子会社や就労継続支援A型・B型なので、その事業を支援する立場として日本の就労事業の現状をどう捉えているかというお問い合わせでのご来社でした。

デンマークは、もう随分前になりますが(10年前!)、高齢者福祉・障害者福祉・地域づくりをテーマに視察に行ったことがあります。そのときはデンマークが「世界一幸せな国」という調査結果が出た頃で、幸せの源泉は福祉にあり・どんなカタチか見てみたいという興味で行ってきました。日本の状況もあまり良く分かっていないままの視察だったので、どのくらい理解できていたいのか、正直、アヤシイ部分もあります。しかし見せていただいた施設や説明していただいた職員の人たち、そこで生活している高齢者の方々、訓練している障害者の方々、緑と水と多様性を楽しむ地域の方々の全てが素敵で、自分の住んでいる地域がこのようであってほしいし、そういう地域の中で暮らしたい・働きたいと心から思ったものでした。



障害者福祉に関しては、障害者就労支援センターに連れて行ってもらいました。職業訓練として、貸し自転車の掃除(デンマークは自転車大国)、パソコンの解体を行うほか、カフェ運営をしていました。このセンターを利用するのは精神疾患や発達障害の方々が多いということでした。



とても興味深かったのは就労に向けた支援のステップ。幼稚園で働きたいという希望者に、どうしたら幼稚園で働くことができるのか、どのうような仕事があるのか、その仕事に必要なスキルをどのようにつけるのか、を、支援センターの職員、幼稚園の園長を含めて話し合い、仕事の切り出しと実習を行ったということです。スキルの習得方法も、やっているところのビデオを撮って、職員と利用者と一緒に見ながら、ああでもない・こうでもないと話し合いながら、ベストなやり方を考えていったというのも、とても感心したことの一つです。



当時の視察で感じたことは、高齢者福祉・障害者福祉・地域づくりなどの土台に、学び合い知識を共有化する環境がしっかりとあり、それが働く人のモチベーションやキャリアアップや社会参加の誇りにつながり、だからスキル習得にも前向きで、福祉サービスの品質の向上につながっているということです。

これは10年経っても変わらずに私の心に残っていますし、これに一歩でも近づけるコンサルティングを目指しています。

ということで冒頭の視察に行かれる方からのご質問「日本の就労事業の現状をどう考えますか」について。
「学び合い知識を共有化する環境を作ることで、働く人のモチベーションやキャリアアップや社会参加の誇りにつながり、スキル習得にも一層前向きになることで就労事業の品質の向上につながるのではないか」とお話させていただきました。

視察報告をしてくださるとのこと。どのような視点を持ち帰っていらっしゃるのか、今からお話を伺うのが楽しみです。

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