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風間英美子

障害者の「働きたい」を後押しする障害者就労事業コンサルタント

風間英美子(かざまえみこ)

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コラム

就労継続支援事業「悪しきA型」「良きA型」

就労継続支援A型

2016年5月30日 / 2017年7月14日更新

一昨年、就労継続支援A型の悪用を取り上げたニュースが流れ、「悪しきA型」という言葉が広がりました。
就労継続支援A型事業は、雇用契約に基づく働く場を提供するというもので、福祉的支援を行いながら最低賃金を払えるような事業活動を行うというものです。

しかしニュースによって広まった「悪しきA型」というのは、

1.継続的に収益の上がらない簡単な、達成感のない仕事を提供し続けている。
2.利用者の要望にかかわりなく、一律短時間雇用としている。
3.不十分な職員配置、施設環境で経費を節約し、サービス報酬費を賃金に充当している。
4.助成金(特開金)が切れる時期に退職に追い込む。

ということで、このような事業所の中には一日中折り鶴を折っているところもあったそうです。事業所全体の事業がわからないのでこの部分だけを取り出して云々ということはできませんが、もし万一、折り鶴以外に作業がなかったら、最賃など到底払えるはずもありません。働く喜びも得られません。

4.が先にありきの事業者は、そもそも目的が違うので、事業者としてふさわしいかどうかという話になりますが、2.と3.は、実は1.の結果として起こっている場合が多いと思います。

つまり、最賃を払えるような事業を作れていないので、結果として短時間雇用になり、賃金を払えるだけの利益がないので、結果としてサービス報酬費を賃金に充当している、ということです。

善意の事業者であっても「最賃を払えるような事業を作れていない」ため、結果として「悪しきA型」と同じ状況を作っているケースがかなり多いことも指摘されています。

確かに就労継続A型事業は難しい事業です。障害のある人たちと雇用契約を結んで給料を払っていくのは、並大抵の努力ではないと思います。しかし公費による給付金で法人運営費がまかなわれ、その意味が「福祉的支援を行いながら最低賃金を払える事業活動を行う」ということであれば、ここはぜひ頑張ってもらいたいと思います。
障害者就労の実践者に必要な3つの軸足

ときに「福祉畑の職員ばかりなので仕事をどう作ったらいいかわかない」という声も聞きます。
しかし仕事は誰かが持ってきてくれるものではありません。待っていても仕事は来ません。
自分たちで動かないと、何も変わりません。

もし結果として「悪しきA型」の状態になっているA型事業所がいらっしゃったら、「悪しきA型の状態になっている」という現状を全員で認識し、利用者を含めた事業所のリソースを再確認し、どんな取引先が考えられるか・どんなニーズがあるか、徹底的に考えることをおすすめします。そして取引先や顧客の姿が見えてきたら、躊躇なく足を運ぶなりのコンタクトをすることを・動くことを強くおすすめします。

ベタですが、これが「良きA型」への再生の第一歩と考えます。

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