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工藤正彦

マニュアルの仕組みづくりコンサルタント

工藤正彦(くどうまさひこ)

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コラム

「痴漢捜査マニュアル」の「効率性」


マニュアルは、目標やゴールに達する最も効率的・効果的な方法を具現化したものである。
平たく言えば、簡単に・早く・誰でもできる方法がまとめられている。
マニュアルの果たす役割の中でも、この「効率性」は非常に重要である。
この視点で「行動や作業を振り返る・見直す」ことが、成果を上げるマニュアルづくりにおいて欠かせない。
そして、マニュアルは会社(仕事)の基準・ルールとして、全員に厳守を求める。
人によって行動や作業がバラバラでは問題が起きるからだ。

前置きが長くなったが、実は警視庁が作成したという「痴漢捜査マニュアル」についての
記事(ブログ)を読んでちょっと考えさせられた。
正式なタイトルは「卑猥行為事件発生時における留意事項等について」。
A4版10枚。冤罪防止のために警察官に慎重な捜査を求める内容がまとめられているとのこと。
現場の警察官がしっかりとした基準や手続きを踏んで捜査にあたる。
至極当然のことだと思うが、これが実は大変なことであるという。

「痴漢事案発生時の7項目の捜査」の中には、
   ・目撃者の確保
   ・犯行再現による証拠保全
といった内容が並んでいるが、この一つ一つの項目を確実に実施するためには
膨大で困難な作業を地道にこなさなければならない。
こうした事件が1件起きれば、駅前交番などはそれだけでお手上げ状態。
他の事案(道案内、子供の迷子、酔っ払い、喧嘩などなど)は手付かずになってしまうとのこと。

マニュアルに書いてあることを忠実に実行しようとすればするほど大変な労力がかかり、
現場の警察官の負担はますます増してくるのである。
「マニュアルが導入されてから、これまで以上に仕事が大変になった」という現場の声。
冒頭にあげた「効率性」とは程遠い「時間と労力」がかかる事態。

う~ん、これは困った。しかし、逆の見方をすれば、これまでは経験と勘に頼った捜査、
被害者の嘘や勘違いだけで立件、つまり「誤認逮捕」の確率が高かったのは
こうした捜査方法が原因だったともいえるのではないか。
それによって、「人生が台無し」になってしまった人もいるだろう。
捜査のヌケ・もれを防ぎ、しっかりとした証拠を集めるためにも、このマニュアルに書かれていることを
厳守することは「冤罪防止」のためにも必須なことだと思う。必要以上の時間や労力がかかってもだ。

これまでともすれば、「効率性」とは「時間を短くする」的捉え方をしていたと思う。
しかし、この「捜査マニュアル」における「効率性」とは、「真実に近づく最も合理的な方法、
冤罪を生まない最も確率の高い方法」として捉え直すべきだろう。
現状は時間がかかって大変らしいが、これを「たたき台」に、さらに現場の知恵を反映させて、
より「効率的な」マニュアルに精度アップさせてもらいたいと切に願っている。

しかし、警察官も毎日ホントにシンド!ですね。
マニュアル屋さんも、もっともっと効率的な仕事の仕方、こちらは無駄なくもれなく速くですが……
いや、成果に直結する仕事の仕方、の方です。
頑張りまーす!


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工藤正彦 著作

『成功したければマニュアルどおりにやりなさい。』(実務教育出版) 2015年

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