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工藤正彦

マニュアルの仕組みづくりコンサルタント

工藤正彦(くどうまさひこ)

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コラム

自分を応援する言葉 「頑張れ!」

「頑張る」。
この言葉を嫌いだという人は結構多いらしいが、マニュアル屋さんはなぜか好きだ。

仕事が上手くいかないとき、人間関係などで悩んだとき、その他エトセトラ。
「頑張れー、頑張れー」と呪文のように唱える。
すると、何となく「頑張ろう!」という気になってくるから不思議である。
これは一種の自己暗示をかけているのだと思う。
そういう意味では、マニュアル屋さんは暗示にかかりやすいタイプなのかもしれない。

10年以上前になるが、初めてビジネス書を書いたときのこと。
うまく書けなくてウーンウーンと唸っていた。何とかしようともがいていたら、思わず口に出た。
「ちりも積もれば、山となる」
「ローマは一日にしてならず」
一行書いては、「ちりも積もれば……」。また一行書いては、「ローマは……」。
傍で見ていたら、大の大人が呪文を唱えながら部屋の中をウロウロしている図は、
怪しい、へんなオジさんそのものである。
しかし、何を言われようと、どう思われようと、書かなければ前に進まない。
しかし、しかし、これらの言葉を繰り返しながら、何とか最後の「了」という文字に
たどり着いたのである。

こんな奇行?で、3冊のビジネス書を上梓することができた。
「自己暗示」様様である。
最近では、某大学から依頼された教材づくりの際にも、この言葉が活躍してくれた。
このときは、「藁人形」にストレスをぶつけるという、新手を編み出した……。

巷では、「元気が出る言葉」に関する本が溢れている。
自分が気に入った言葉をつぶやくことで、「あらっ、不思議。元気が出たー!」ということになる、らしい。
これもマニュアル屋さん流に言えば、自己暗示をかけた成果だと思う。

先日、マニュアルづくりをお手伝いした、ある企業の方と会食する機会があった。
氏曰く、
「習得管理表、あれからずーっと使ってますよ。頑張っているでしょ」
「うちの社員で、この言葉を知らない人は、ダ~レもいません。
 ここまでくるのに、ホント頑張ったんですから……」

氏の話の中で、「頑張った」という言葉が何度も出てきた。
この人も、「頑張る」という言葉が好きなんだ。

ちなみに、「習得管理表」を活用し続けるのは、ホントに大変である。
まして、従業員が1万人以上いるような氏の会社で「市民権」を得るのは並大抵のことではない。
本当に「頑張らなければ」できないことである。
(※「習得管理表」については、拙著を参照されたい。)

何か困難な問題や壁にぶちあたったとき、人は得てして逃げたがる。
逃げる言い訳を用意する。
自分で言うのも何だが、本当に「言い訳上手」になる。
それに打ち勝つ方法は、人それぞれにあるだろう。
マニュアル屋さんの場合、それが「頑張る!」という言葉である。

このコラムも、「頑張れー、頑張れー」とただひたすら唱えながら、ここまで来た。
唱えた「頑張れー」、200回。そう、これは「200回目のコラム」である。
継続は力なり。これからも「頑張る」ぞー!


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工藤正彦 著作

『成功したければマニュアルどおりにやりなさい。』(実務教育出版) 2015年

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