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工藤正彦

マニュアルの仕組みづくりコンサルタント

工藤正彦(くどうまさひこ)

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コラム

マニュアルの完成度を高めるために


あけましておめでとうございます。
今年も、マニュアルならびに本コラムをどうぞよろしくお願いいたします。

ところで、何クールか前に、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」というテレビドラマがあった。
この番組の内容については賛否両論があったらしいが、「校閲」という裏方?の仕事にスポットライトが
当たったことは、喜ばしいことである。

「校閲」を辞書で引くと、「原稿や印刷物の誤りを調べ正すこと」、
つまり、制作物のチェックをする仕事である。

この「チェック」、ひと言で言うのは簡単だが、カバーする領域は非常に深くて広い。
制作物が世に出る前に誤りを指摘してくれるわけだから、筆者は恥をかかないで済む。
ありがたいことなのだが、一方でせっかく書いた原稿に疑問出しを入れられるので、
付箋がいっぱい付いたモノを目にすると、ムッとする。
煙たがられる存在、それが「校閲」担当の宿命である。
さらに、黒子役なので、お褒めの言葉をいただくなどということはほとんどないといってよいだろう。
間違いがなくて当たり前、間違いが1つでもあれば、その作品の価値を下げてしまうことになる。
ホントに地味でしんどい仕事である。

マニュアル屋さんのとこにも、この校閲担当者がいる。
敬意をこめて「アンカー」と呼んでいるが、ここのOKが出ない限り、「マニュアル」として納品ができない。
例えば、ひとつのマニュアルの中で、「独り言」が「ひとり言」や「一人ごと」などになっていれば、
これは問題である。どれかに統一しなければいけない。
こうした指摘を、してくれるのだ。これは助かる。
「マニュアル」としての完成度が上がるのは、この校閲のおかげである。
だから、ホントに感謝している。

この数カ月間、たくさんのマニュアルの納品が続いて、マニュアル屋さんも「校閲」の手伝いに
駆り出された。もちろん、自分が直接担当しているモノではない。
自分が担当しているものは、内容が頭に入っているのでどうしても客観的に読むことができず、
“流れて”しまう。だから、チェックが甘くなるのだ。

目をしょぼつかせながら、原稿とにらめっこをする。1時間をかけても、10ページも進まない。
目がチカチカする。首、腰、肩が痛い。ホントにしんどい。
あらためて、この仕事の重要性が身に染みてわかった。

マニュアル屋さんは「地味にスゴイ!校閲ボーイだー」と胸を張ったら、社員に言われた。
「校閲ジジイの間違いでは?」
なんと「失礼な!」と思ったが、確かに見てくれ的にはそうかもしれない。トホホである。
しかし、「マニュアル」の完成度を上げるために、時に「校閲ジジイ」として、ガンバルのだ!
覚悟と気合だけは、立派な「校閲ボーイ」だと自負している……。

あーぁ、毎日ホントにシンドイ!


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工藤正彦 著作

『成功したければマニュアルどおりにやりなさい。』(実務教育出版) 2015年

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