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中塚翔大

障がい者専門のキャリアコンサルタント

中塚翔大(なかつかしょうた) / キャリアコンサルタント

株式会社キャリアート

コラム

障害者(障がい者)雇用における求人案件の特徴分析

2019年12月21日 公開 / 2020年2月24日更新

テーマ:障害者 就職・転職

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

[障害者(障がい者)雇用における求人案件の現状]
障がい者雇用は、一般的に「賃金が安い」「仕事が単純作業」ということをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
確かに就職支援をしていると、
「下肢不自由なだけで、車いすを使っている以外は健常者とほとんど同じ働き方をしているのに障害者というだけで賃金が安くなって不平等さを感じる。だから、障害を開示しないで働くことを希望する。」
というようなコメントをもらうこともあります。

某媒体の障害者雇用求人を分析してみましたのでご紹介します。


[障害者雇用求人の概要]
掲載時期:2019年9月~10月
求人数 :746
求人地域:全国

■障害者雇用における雇用形態分布
雇用比率
年収400万円~599万円以下の雇用形態は、『契約社員:正社員=5:5』
年収600万円以上の雇用形態は、『契約社員:正社員=3:7』

■障害者雇用における年収分布
年収比率
年収400万円~599万円以下の求人数は計288件、38.6%
年収600万円以上の求人数は計108件、14.5%

障害者雇用の求人を集計すると結果は、なんと年収600万円以上の求人数が108件14.5%に上り、年収400~599万円以下の求人数も288件38.6%と50%以上が年収400万円以上であることがわかった。
現状の求人状況を見てみると【障害者雇用=低賃金】というものばかりではないようである。

雇用形態は、年収レンジに応じて契約社員より正社員の方が高くなっている。


[年収に影響を与えるスキル・業務内容]
果たしてどのような職種やスキル、業務内容であれば年収が高くなるのでしょうか。

募集職種、業務内容、求められるスキル(応募条件)を抽出・集計し、各10位までの順位付けをした。

■年収399万円以下
募集職種は、一般事務・営業事務に該当する職種が350件中、242件69.1%を占める結果となる。

業務内容は、事務(一般事務、庶務)が308件、次いで、総務・人事(採用補助)、コールセンター、接客、軽作業などの未経験応募可能な業務内容が目立っている。

求められるスキル(応募条件)は、EXCEL・WORD(初級)、事務経験、コミュニケーション能力など未経験でも満たせる要件が多くなっている。

■年収400万円~599万円以下
募集職種は、一般事務・営業事務に該当する職種が288件中、137件47.5%といまだ高い数値を占めているが、その他SE・PG、ヘルプデスク、WEB制作と専門スキルを有する職種が上位にランクインしている。

それに応じて、業務内容もソフトウェアを扱う技術系業務やWEB、テクニカルコールセンター、CADなどが増加している。

求められるスキル(応募条件)は、システム開発・保守、プログラミング、EXCEL(中級)、POWER POINT(中級)、英語などがランクインしている。

■年収600万以上
募集職種は、SE・PG31件28.7%、総務・人事30件27.7%、財務・経理25件23.1%など専門職種が上位を占める結果となった。

業務内容は、ソフトウェアを扱う技術系業務、総務・人事、経理・財務、WEBなど外部資格を活かした内容が上位を占めている。

求められるスキル(応募条件)は、システム開発・保守、プログラミングやEXCEL(中級)だけでなくて、英語の需要が伸びているのと金融系経験者へのニーズが上がっている。


[年収へ影響を及ぼすスキル]
年収300万と年収600万では当然のことながら、求められる要件が異なる。
それでは、どんなスキル・経験が年収へ大きく影響を及ぼすのだろうか?

年収に影響を及ぼしていると考えられる単語を抽出し纏めてみました。
■総務・人事
採用アシスタント、人事制度策定、労務管理、給与計算、社会保険手続き、採用業務、年末調整

■財務・経理
月次決算、年次決算、連結決算、税務申告、株主総会、予算管理、監査対応、原価管理、財務

■Word/Excel/Power Point/Access
IF関数、Vlookup関数、ピボットテーブル、マクロ、VBA、プレゼン資料作成、クエリ、Access新規作成

■システムエンジニア/プログラマー/エンジニア
JAVA、SQL、HTML、システム開発・保守、要件定義、PHP、ソフトウェア開発、システムエンジニア、機械設計、ハードウェア設計、回路設計

■デザイン業務
Illustrator、Photoshop、WEBデザイン、WEB企画・制作、DTP

どのスキルを見ても時間をかけて学ぶ必要があるものばかりだということが把握できる。

しかしながら、コツコツと勉強を重ねることで習得が可能なスキル・経験が多いことも事実であり、将来のキャリアを見据え、計画的にスキルを付けること、一過性のある仕事を選択して積み重ねることで理想の年収へ上げていくことも可能ではないだろうか。

今回は9月~10月の求人媒体を抽出・集計したために、一時的な傾向値として見ざるを得ないが、障害者雇用のテレワークが促進される中では、上記スキル・経験を有していることが選択肢の数を増やすことに繋がるので、ぜひキャリア形成の参考にして頂いたい。

株式会社キャリアート 代表取締役 中塚 翔大
https://www.careerart.net/

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この記事を書いたプロ

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