まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ東京
青木信昭

遺産相続、離婚問題に強い経験豊富な弁護士

青木信昭(あおきのぶあき)

アストレア法律事務所

コラム

遺産である土地を無償使用していた場合と特別受益

相続・特別受益

2018年4月26日

Q 私は、父から借りた土地に自宅を建てて住んでいますが、最近、父が死亡しました。父からは、固定資産税分だけ負担してもらえればよいと言われていたので、地代は払っていませんでした。弟からは、地代を払わずに住んでいたのだから、遺産分割において、その地代分も考慮すべきだと言われていますが、そうですか。
A 「特別受益」という制度があり、生前贈与があった場合には、その贈与の額を実際の遺産に加えた金額が遺産の総額であるとみなして、相続分を計算したうえ、既に受け取っている生前贈与の額を差し引くことになっています。土地を使用する場合に、固定資産税程度しか支払っていない場合は、正当な土地使用の対価を支払っていないことになりますので、賃貸借ではなく使用貸借となります。あなたの場合、使用借権(使用貸借の権利)の贈与を受けていたことになりますので、その使用借権が特別受益となります。

Q 使用借権は、どのように評価するのですか。
A 賃貸借の場合は、借地権が発生し、その借地権の評価額は、更地の評価額の6割から8割程度となりますが、使用借権の場合は、通常、更地評価の1割程度の評価です。

Q そうしますと、実際の遺産の総額に、特別受益として使用借権を加えなければならないということですか。
A 使用借権が付いた土地の評価は、その使用借権の分が減額となります。例えば、土地の更地評価が1億円とすると、使用借権が1000万円ですので、これを差し引いた9000万円が、土地の評価額となります。これに、特別受益として使用借権の1000万円を加えると、元の1億円となりますが、あくまで、土地の評価額は9000万円で、あなたの特別受益が1000万円ということです。

Q 弟が言っているような、地代の支払を免れた分が特別受益になるということはどうですか。
A お父様は、固定資産税を負担すればよいと言っていたのですから、使用貸借となりますので、賃貸借を前提として賃料の支払を免除していたのとは違います。そのため、支払を免れた賃料分を特別受益と考える必要はありません。

この記事を書いたプロ

青木信昭

青木信昭(あおきのぶあき)

青木信昭プロのその他のコンテンツ

Share

青木信昭プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
03-6410-6350

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

青木信昭

アストレア法律事務所

担当青木信昭(あおきのぶあき)

地図・アクセス

青木信昭プロのその他のコンテンツ