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青沼理

戸建住宅から大型ビルまでの設計技術を持つ建築士

青沼理(あおぬまおさむ) / 一級建築士

青沼建築工房有限会社 一級建築士事務所

コラム

再建築不可物件のリフォームにローンは利用できるのか?

2015年12月11日

テーマ:再建築不可物件のススメ

コラムカテゴリ:住宅・建物

再建築不可物件の場合、担保評価の低さがデメリットとなり、融資がつきにくいのが現状です。しかし市場価値がまったく存在しないというわけではないため、リフォームを諦める必要はありません。無担保ローンや特殊物件取り扱いローンという選択肢が残されています。
金利は割高になってしまうものの、物件自体が安価であるため、シミュレーションの結果次第では、有効に活用できます。

再建築不可物件はリフォームローンが組める?組めない?

一般的には、再建築不可物件は、融資がつきにくいのが現状です。
どうして借り入れに支障が出るのか?
それは金融機関からの担保評価が低いため、万が一の際に回収ができないと判断されてしまうからです。

担保能力の低い物件は、換金性が低く、融資の障害となってきます。そのため金融機関や物件にもよりますが、自己資金が半分以上なければ、購入後にリフォームを行うのは難しいとされています。

再建築不可物件は、需要や市場での価値がないわけではありません。しかし、一般物件と比較をした場合、3分の1以下の価格として扱われます。

こういった物件では、ローンを組む方法は残されていないのでしょうか?

再建築不可物件をリフォームするために融資を受ける3つの方法

現金という自己資金がない方でも、再建築不可物件の購入やリフォームを諦める必要はありません。主な融資として3つの方法をご紹介します。

まず1つ目は、不動産を担保としないリフォーム専用となる無担保ローンの利用です。融資条件が比較的甘く、連帯保証人が不要なものが多くなります。しかし、金利が高めに設定されており、借入の上限が1000万円、期間10年など、融資金額や期間の制限が厳しくなります。

そして2つ目は、特殊物件を取り扱うローンを利用する方法です。一般的な住宅ローンと同様に、対象となる不動産を担保として融資が受けられます。この際、再建築可能・不可能の是非は一切問われません。そのため基本的には流動性の低い物件を対象としているローンになるため、こちらも金利が高めの設定になっています。

最後3つ目は、所有している別の不動産を担保としたり、連帯保証人として両親などを立てて借り入れをします。
担保評価面で不利になってしまうのが再建築不可物件です。そのため担保にできる他の不動産を所有しているようであれば、これは有効な方法となってきます。

金利が高くなるものの物件が安価であるため検討の余地はあり?

上記のローンを利用する場合、一般的な住宅ローンと比較をしてしまえば、金利がどうしても割高になってしまいます。しかし、再建築不可物件は、物件自体が安価で提供されているため、自分たちの予算や収支状況の範囲内に収まり、十分に返済可能だと判断できれば、有効な物件として選択肢に入ってきます。

「再建築不可物件だから」「担保評価が低い」とはじめから諦めてしまうのではなく、高金利に感じられるローンであっても一度、返済のシミュレーションをしてみましょう。せっかくの物件を有効に活用させるためには、あらゆる選択肢の中から可能性を見出すことが大切です。

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