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青沼理

戸建住宅から大型ビルまでの設計技術を持つ建築士

青沼理(あおぬまおさむ) / 一級建築士

青沼建築工房有限会社 一級建築士事務所

コラム

耐震基準って?

2011年12月25日

テーマ:住まいの質問箱から

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 耐震補強

地震や台風が来ても建物が壊れないように
建築基準法で最低限度の強度が決められています。

しかし、過去何度かの大地震によって
その耐震基準も強化改正されてきました。

東日本大震災があった今年、
木造建築関係を中心にちょっと振り返ってみようかと・・・



○1981年(昭和56年)の改正で一番大きな節目、
この改正前を旧耐震、改正後を新耐震と区別するほど大きな改正です。
その年の6月1日以降に建築確認を受けた建物に対して新耐震基準が適用されますが、
建築確認を受けてからの工事着工~完成の期間を考えると
木造住宅で、9月~10月以降に完成した建物
鉄筋コンクリート造のマンションなどでは、1982年完成でも旧耐震の建物の可能性もあります。

・地震力に対しての必要壁倍率の改正
・軸組の種類と壁倍率の改正


○1992年 木造3階建て共同住宅の基準制定
木造の準耐火建築物を導入し、木造3階建て共同住宅が建設可能になる。


○1995年 建築物の構造耐力上の安全確保に係る措置
・接合金物等の奨励
・土台の締結方法
・筋交い及び構造耐力上主要な部分である継手又は仕口の緊結方法
・防蟻処理
・地震力に対する基礎の設計


○2000年 
・地盤調査が事実上義務化。
・構造材とその場所に応じて継手・仕口の仕様を特定。
・耐力壁の配置にバランス計算が必要。(偏心率計算)


中古の建物の購入予定の方の参考になれれば幸いです。



ちなみに・・・
東日本大震災で被災した建物を100棟以上調査してきて感じたことは

旧耐震の建物は一番被害が大きく論外な感じで、次の大きな地震が来る前に早く耐震補強をすべき建物で
次に、盛土敷地で昭和の建物(1992年基準以前)の損傷大です

逆に、2000年基準で建てられた建物は被害が少ないです。
地盤調査に基づいて軟弱地盤の補強をしたことが有効なんだと考えます。

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