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天野仁

離婚・男女問題・金融関連に強い弁護士

天野仁(あまのひとし) / 弁護士

弁護士法人ステラ

コラム

不倫で子を出産した場合、不倫相手に養育費は貰えるか?

2018年5月13日

テーマ:不倫

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 不倫 慰謝料

母親と子どもの間の親子関係は、出産という事実に基づいて発生しますが、父親の場合は事情が違ってきます。

さまざまな理由によって、妻が生んだ子どもが夫の子どもでない場合があり得ます。妻が不倫相手との子どもを身ごもった場合もそのひとつです。

嫡出否認の訴え

民法772条では、「婚姻成立の日から200日を経過している場合、または離婚した日から300日以内に子どもが生まれた場合は、婚姻中にその子を懐胎したと推定」しています。
つまり、不倫で子どもを出産した場合、その子どもが不倫相手の子どもだとしても、法律上は夫の子と推定されます。

このような場合、夫は自分の子ではないのに、生まれてきた子の父親にされ、面倒をみなくてはならないのでしょうか?

民法はこのようなケースも想定しており、この推定を覆す方法があります。民法774条において、夫が「嫡出否認の訴え」を提起することができる旨を定めています。すなわち、妻が生んだのは自分の子ではないという訴えです。

この嫡出否認の訴えは、原則として夫のみが提起することができ、その期間は、子どもが生まれた時から1年以内と制限されています。

認知と養育費の関係

裁判の結果、夫の子どもでなないことが認められると、本当の父親が子どもを認知することができます。
認知とは、婚姻関係にない男女から生まれた子どもと、その父親との間に法律上の父子関係を発生させる制度です。

認知によって、子どもは本当の父親の嫡出子となります。
この認知の結果、子どもの本当の父である不倫相手と子どもの間には父子関係が発生し、扶養の義務が生じます。

ここではじめて、父親である不倫相手に、養育費を請求することができるようになります。

任意認知と強制認知

認知には任意認知と強制認知の2種類があります。任意認知は父親が認知届を市区町村役場に提出する方法が一般的です。

しかし、不倫相手の男性が認知を拒んだ場合、家庭裁判所に認知を求める調停を申し立てることができ、DNA鑑定などで親子関係が認められれば、強制的に認知させることが可能です。これが強制認知です。

このように不倫で子どもを出産した場合、養育費が貰えるかどうかは、認知が鍵となります。
認知がされ養育費を請求する場合は、養育費の内容を公正証書にしておきましょう。養育費の支払いが滞った場合、公正証書であれば相手の財産を差し押さえるなど強制執行の手続きをとることができます。

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