マイベストプロ東京
天野仁

離婚・男女問題・金融関連に強い弁護士

天野仁(あまのひとし) / 弁護士

弁護士法人ステラ

コラム

内縁破棄・内縁離婚された場合、財産分与は可能?

2018年5月1日

テーマ:内縁

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 財産分与

日本では婚姻届を提出しなければ、法律上の夫婦と認められませんが、現実には夫婦同然の生活をしながら、婚姻届を提出せずに長く暮らす夫婦もいます。

昔は、入籍できないやむを得ない事情があって内縁関係を続ける人がいましたが、現在は、夫婦別姓を実現するためや、自由なライフスタイルを好む男女によって、内縁関係、「事実婚」といったスタイルを選択するカップルがいます。

婚姻届を提出していなくても、内縁関係にあることが認められれば法的にも一定の保護を受けることができます。

財産分与の請求はできるか

内縁関係は当事者の合意によって自由に解消することができます。そして、不貞行為やDV、金銭的トラブルなどにより精神的苦痛を受けた場合は、慰謝料を請求することもできます。

婚姻届を提出している法律上も夫婦として認められている場合は、どちらか一方だけに離婚の意思があっても離婚は成立しませんが、内縁関係の場合はどちらか一方の意思表示によっても「離婚」が成立するとされています。

しかし、正当な理由がなく一方的に関係を解消された場合は、損害賠償や慰謝料請求をできる可能性もあります。

話し合いが決裂した場合は家庭裁判所に調停を申し立てることができます。

不払いのリスクに備えるために

二人で築いた財産は、内縁離婚に伴って財産分与の対象となります。割合や分与方法についても、法律婚の夫婦と同様とされています。慰謝料と違って、有責かどうかは無関係ですので、どちらからでも請求が可能です。

不払いのリスクに備えて、取り決めたことについては、公正証書等の書面を作成しておくのが良いでしょう。

死別による内縁離婚の場合

当事者の生存中に内縁離婚となった場合は、以上の通りですが、一方が死亡した場合は、残された内縁の配偶者に相続権は認められません。ここは法律婚の夫婦と異なっています。

したがって、相手名義の財産は、すべて相手の相続人に承継され、内縁配偶者の協力や寄与分が無視されることになります。相手方の相続人に対して、共有財産の持分についての返還を請求することは可能ですが、生前に贈与するなどの対策をとっておくことも大切です。

なお、相続権は認められていませんが、賃借権はそのまま認められます。たとえば、一緒に住むために内縁関係の夫が借りていたマンションは、夫が亡くなった後も、妻はその場所で生活することができます。

これは、内縁の妻の生活の場を奪うことは権利の濫用にあたると見なされるからです。

この記事を書いたプロ

天野仁

離婚・男女問題・金融関連に強い弁護士

天野仁(弁護士法人ステラ)

Share

関連するコラム

コラムのテーマ一覧

天野仁プロのコンテンツ